デーゲーム(Day Game)
「デーゲーム」は、日本のロックバンド
UNICORNが
1989年に発表した
シングルで、
野球をテーマにした音楽作品です。この曲は、リリース当初から多くのファンに支持され、特に
オリコンチャートでも最高11位に達するなど、大きな注目を集めました。
曲の背景と制作過程
この楽曲は手島いさむが作詞・作曲を担当し、
笹路正徳がプロデューサーとして関与しました。元々、フジテレビ系のアニメ『
名門!第三[[野球部]]』の主題歌としての依頼があったものの、最終的には他のバンドの曲が採用されることになりました。そのため、「デーゲーム」はアニメとの直接的なタイアップは果たせませんでしたが、
野球というテーマを通じて制作が進められました。
手島は、青い空や小鳥の声など、のどかな雰囲気を歌詞に込めつつも、最後に
ヘリコプターの音を挿入することで、皮肉な緊張感を演出しています。この対比によって、聴く人に強い印象を与えることに成功しました。
音楽スタイルとアレンジ
本曲はインド音楽に影響を受けたアレンジが特徴で、キーボードによるシタールの音色が取り入れられています。さらに、CHAKAというシンガーがコーラスとして参加しており、その存在感が楽曲全体に華やかさを添えています。
当初のボーカル候補には、
掛布雅之や
村山実などが挙がっていましたが、最終的には
坂上二郎に依頼されました。坂上はロック調の楽曲に快諾し、レコーディングには参加しなかったものの、後にミュージックビデオに登場し鮮烈なパフォーマンスを披露しました。
リリースとヒット
1989年9月1日、「デーゲーム」はCBS・ソニーから
8センチCD及びカセットテープの形でリリースされました。
シングル盤は、
オリコンシングルチャートで最高11位を記録し、7週にわたってチャートインしました。また、累計売上は約5.1万枚となりました。
評価においては、音楽雑誌でも「変化球系のアイデア」と位置づけられ、特に坂上をボーカルとして起用したことが議論されました。しかし、曲の完成度としては奥田がボーカルを務める「服部仕様」の方が一貫性があるとの意見もありました。
その後も、
くるりや
丸本莉子などのアーティストによって
カバーされるなど、スタンダードな楽曲としての地位を確立しています。特に、
くるりはトリビュート・アルバムに収録し、自らの解釈を加えて新たなファンを獲得しました。
ライブパフォーマンス
「デーゲーム」は多くのテレビ番組でも演奏されており、
1989年8月にはフジテレビ系の音楽番組『
オールナイトフジ』で披露されました。また、コンサートツアーでは
坂上二郎がゲストとして参加し、そのパフォーマンスが話題となりました。彼はタキシード姿で登場し、「聖者の行進」に合わせた踊りも見せるなど、一際目を引く演出を行いました。
このように、「デーゲーム」は音楽的にも歴史的にも大きな意義を持つ楽曲となり、
UNICORNの代表曲として多くの人々に親しまれています。