データロガー

データロガー

データロガーとは、センサーを用いて計測された様々なデータを記録・保存する装置の総称です。記録計やデータレコーダーとも呼ばれます。

概要

データロガーは、人間の目では判別が困難な現象や、データ化が容易ではない事象を機械的に捉え、連続的または断続的に情報を保存します。人間による計測が難しい環境下でのデータ取得に特に有効です。例えば、自動車のタコグラフによる瞬間的な速度や加速度、刻々と変化する温湿度、GPSによる位置情報などが挙げられます。また、長期的な気象変動や環境変化の観測にも利用されます。記録媒体は紙だけでなく、電気的な方法も用いられ、その種類は多岐にわたります。

種類と用途

データロガーは、その用途に応じて様々な種類が存在します。以下にいくつかの例を挙げます。

移動経路の記録

GPSロガーは、携帯性に優れ、個人でも手軽に利用できます。移動時にポケットなどに入れて持ち歩くだけで、移動履歴を記録できます。スマートフォンの普及に伴い、GPS機能を活用するケースも増えています。旅行の記録や、オープンストリートマップのようなGPSログを利用した地図作成プロジェクトに利用されています。

研究開発

データロガーは、研究開発や調査においても重要な役割を果たします。

自動車開発やレースカーの調整：加速度、傾き、温度などの情報を取得し、解析や研究に活用します。
極限環境下でのデータ取得：人間が立ち入ることができない超高温、超低温環境などでのデータ収集に利用されます。設置にはロボットが用いられることもあります。

データの記録方法

データロガーの記録方法には、主に以下の2種類があります。

記録紙に直接記録

ペンを使って記録紙に測定値を直接記録する方法です。これは「チャートレコーダー」や「ペンレコーダー」と呼ばれます。記録された紙はそのまま報告書に利用できるという利点があります。日単位、週単位、月単位、年単位など、比較的長期間にわたる記録に適しています。しかし、ペンの動きが機械的に追従できないような、急激に変化するデータの記録には不向きです。

電気的に記録

内部のフラッシュメモリ、ハードディスク、メモリーカードなどにデータを記録する方法です。かつては磁気テープが用いられることもありました。デジタルデータとして記録されるため、コンピュータでの解析や加工が容易です。

関連項目

検流計
タコグラフ
GPS
加速度センサー
キーロガー
ライフログ

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