メモリーカード

メモリーカード：デジタル時代の記憶媒体

メモリーカードは、薄型カード状の補助記憶装置です。デジタルカメラや携帯電話、ゲーム機など、様々なデジタル機器でデータ保存に利用されています。その歴史は、ノートパソコン向けのリムーバブルメディアとして登場したSRAMカードに始まります。SRAMカードは揮発性メモリのため電池での給電が必要でしたが、その後、不揮発性メモリのNAND型フラッシュメモリを使用した製品に置き換えられました。さらに、小型ハードディスクドライブを搭載した製品も登場しました。

当初はPC[[カード]]サイズのSRAMカードが主流でしたが、その後、より小型で携帯性に優れた製品が各社から開発され、デジタルカメラやICレコーダー、携帯電話など、様々な機器で広く利用されるようになりました。パソコンへの接続も容易なため、汎用性の高いリムーバブルメディアとしても人気を博しました。

多くのメモリーカードは汎用規格に準拠していますが、特定のゲーム機などに特化した独自規格の製品もありました。しかし、2000年代半ば以降、ゲーム機における専用メモリーカードは減少傾向にあります。ソニーはPlayStation 3以降、HDDまたはSSDを内蔵し、任天堂はWii以降、本体にフラッシュメモリを内蔵、補助的にSDカードやUSBメモリを利用するようになりました。Xboxシリーズも同様で、本体内蔵のHDD/SSDが中心となっています。PlayStation Vitaが、専用メモリーカードを採用した最後のゲーム機と言えるでしょう。

任天堂のゲーム機では、本体メモリにデータを保存することでゲーム機の改造を困難にするという利点もあります。

主要なメモリーカードの種類

これまで様々な種類のメモリーカードが登場しました。代表的なものとしては以下のものが挙げられます。

PC[[カード]]: 初期のメモリーカードの規格の一つ。
SRAMカード: 電池による給電が必要な揮発性メモリを用いたメモリーカード。
メモリースティック (MS), メモリースティックDuo: ソニーが開発したメモリーカード規格。
SDメモリー[[カード]] (SD), マルチメディアカード (MMC), microSDカード: 広く普及しているメモリーカード規格。
スマートメディア (SM): かつてデジタルカメラなどで広く使用されていた規格。
xDピクチャーカード (xD): オリンパスと富士フイルムが共同開発した規格。
コンパクトフラッシュ (CF), CFastカード: 高容量のデータ保存に適した規格。
マイクロドライブ (MD): 小型ハードディスクドライブを搭載したメモリーカード。
USBメモリ: 汎用性の高い外部記憶装置で、メモリーカードとしても機能する。

各ゲーム機におけるメモリーカードの歴史

ゲーム機においても、メモリーカードは重要な役割を果たしてきました。以下に、主要なゲーム機におけるメモリーカードの歴史を簡単にまとめます。

PlayStationシリーズ:
PS1: 専用メモリーカード (128KB)
PS2: 専用メモリーカード (7998KB)、外付けHDD
PS3: 汎用メモリースティックDuo、SDカード、コンパクトフラッシュ(一部機種のみ)、2.5インチHDD
PS4: 2.5インチHDD
PS5: M.2 SSD (本体内蔵)

任天堂:
ファミコン～NINTENDO 3DS: ゲームカセットにセーブデータを直接保存。
ゲームボーイシリーズ：GBメモリーカートリッジ
ニンテンドー64：コントローラーパック
ゲームキューブ、Wii: 専用メモリーカード
Wii、Wii U、Nintendo Switch: SD/microSDカード、USBメモリ

Xbox:
Xbox: 専用メモリーユニット
Xbox 360: 専用メモリーユニット、専用HDD
Xbox Series X/S: 専用ストレージ拡張カード

SEGA、NEC、SNK: これらのメーカーもそれぞれのゲーム機で独自のメモリーカードや外部記憶装置を使用していましたが、詳細は割愛します。

結論

メモリーカードは、デジタル機器の発展とともに進化を遂げ、様々な形態で利用されてきました。近年は汎用性の高いSDカードやUSBメモリが主流となりつつありますが、その歴史はデジタルデータの保存・管理において重要な役割を果たしてきたと言えるでしょう。

もう一度検索