デービス・ラブ3世

デービス・ラブ3世は、1964年4月13日にアメリカ・ノースカロライナ州シャーロットで生まれました。彼の父であるデービス・ラブ2世も著名なプロゴルファーであり、ラブ3世はまさにゴルフ一家に育ちました。

父が1964年のマスターズに出場した直後に誕生した彼は、「デービス・ラブ3世」と名付けられました。幼少期から父親の指導を受け、ゴルフの才能を開花させ、ノースカロライナ大学を経て1985年にプロ入りを果たします。

1986年からPGAツアーメンバーとなり、1987年のMCIヘリテージ・ゴルフクラシックでツアー初優勝を飾ります。しかし、1988年には父親が航空機事故で亡くなるという悲劇に見舞われます。

1987年から1996年の間には、PGAツアーで10勝を記録し、1992年にはプレーヤーズ選手権を含む年間3勝を挙げ、賞金ランキング2位に入ります。しかし、メジャー大会では、1995年マスターズで2位、1996年全米オープンで2位タイと、あと一歩のところで優勝を逃し続けていました。

そして1997年、全米プロゴルフ選手権で悲願のメジャー初制覇を達成します。4日間通算11アンダーで回り、2位に5打差をつける圧勝でした。優勝のパットを決めたとき、空には大きな虹が架かっていたというエピソードは、まるで天国の父が祝福しているかのようでした。この年、父から受けたゴルフのレッスンと教育をまとめた著書『Every Shot I Take』を出版し、全米ゴルフ協会国際書籍賞を受賞しました。

1998年には中日クラウンズで優勝し、これが唯一の国際試合優勝となります。2003年には年間4勝を挙げ、世界ランキング3位にまで上昇しました。この中には11年ぶりのプレーヤーズ選手権優勝も含まれており、賞金ランキングでも1997年以来の3位に入っています。

その後は不調の時期もありましたが、2008年には最終戦で優勝し、PGAツアー通算20勝を達成。これにより、永久シード権を獲得しました。同年には、恵まれない子供や家族を援助する基金を設立した功績が認められ、ペイン・スチュワート賞を受賞しました。

また、デービス・ラブ3世は、2012年と2016年のライダーカップでアメリカチームの主将を務めました。

彼のプロとしての優勝は、PGAツアー21勝、日本ツアー1勝、その他16勝、合計37勝を数えます。特に、フレッド・カプルスとのコンビでワールドカップを複数回制覇するなど、チーム戦でも強さを発揮しました。

デービス・ラブ3世は、その才能と努力、そして父から受け継いだゴルフへの情熱をもって、ゴルフ界に大きな足跡を残しました。

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