デーブ・ヘンダーソン

デビッド・リー・ヘンダーソン：記憶に残る勝負強さを見せた名外野手

デビッド・リー・ヘンダーソン（David Lee "Dave" Henderson, 1958年7月21日 - 2015年12月27日）は、アメリカ合衆国カリフォルニア州出身の元プロ野球選手です。右投右打の外野手として、主にメジャーリーグで活躍しました。「Hendu」の愛称で親しまれ、その勝負強い打撃と堅実な守備で多くのファンを魅了しました。

シアトル・マリナーズでのプロキャリアの幕開け

1977年のMLBドラフトで、創設されたばかりのシアトル・マリナーズから1巡目（全体26位）で指名を受け、プロ入りを果たします。マイナーリーグでの経験を経て、1981年4月9日にメジャーデビューを飾りました。1982年シーズン後半にはレギュラーの座を獲得しますが、当時のマリナーズはチーム創設以来、低迷が続いていました。

ボストン・レッドソックスへの移籍と伝説的な本塁打

1986年シーズン途中に、ア・リーグ東地区で首位を争っていたボストン・レッドソックスへ移籍。この移籍がヘンダーソンのキャリアを大きく変えることになります。カリフォルニア・エンゼルスとのリーグチャンピオンシップシリーズ第5戦、レッドソックスは崖っぷちに立たされていました。2-5とリードされた9回表、2アウトからドン・ベイラーの2ランホームランで1点差に詰め寄ると、続くリッチ・ゲドマンが死球で出塁。ここで打席に立ったヘンダーソンは、2-2からのフォークボールをレフトスタンドへ逆転の2ランホームラン！奇跡的な逆転劇を演出しました。

ワールドシリーズでの活躍と、その後のキャリア

ニューヨーク・メッツとのワールドシリーズ第6戦では、延長10回に勝ち越しのホームランを放ちますが、チームはその裏に逆転負け。翌1987年にはサンフランシスコ・ジャイアンツへ移籍しますが、シーズン終了後に退団。1988年にはオークランド・アスレチックスへ移籍し、打率.304、24本塁打、94打点と自己最高の成績を残し、チームを牽引しました。アスレチックスでは3年連続でワールドシリーズに進出。1989年にはサンフランシスコ・ジャイアンツとのワールドシリーズを制覇し、念願のワールドチャンピオンに輝きました。1991年にはオールスターゲームにも出場しています。

引退後

1994年に現役を引退後は、FOXテレビのシアトル・マリナーズ専属解説者として活動しました。その的確な解説と温かい人柄で、多くのファンに親しまれました。

晩年

2015年12月27日、心臓発作のため57歳という若さでこの世を去りました。彼の功績は、野球ファンのみならず、多くの人々の記憶に深く刻まれています。

プレースタイル

ヘンダーソンは、勝負強い打撃と堅実な守備が持ち味でした。特にポストシーズンでの活躍は目覚ましく、数々の印象的な場面を演出しました。また、チームを鼓舞するリーダーシップも高く評価されていました。

受賞歴・記録

* オールスター出場1回（1991年）

まとめ

デビッド・リー・ヘンダーソンは、記憶に残る勝負強さを見せた名外野手として、これからも多くの野球ファンの心に生き続けるでしょう。

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