トゥクピータ・マルカーノ

トゥクピータ・マルカーノ：栄光と転落の野球人生

トゥクピータ・ホセ・マルカーノ（Tucupita José Marcano, 1999年9月16日 - ）は、ベネズエラ・トゥクピタ出身の元プロ野球選手（内野手）です。右投左打。

プロ入りからメジャーデビューまで

2016年7月、マルカーノはアマチュア・フリーエージェントとしてサンディエゴ・パドレスと契約し、プロのキャリアをスタートさせました。契約金は32万ドルでした。

2020年オフには40人枠に追加され、将来を嘱望される存在となります。そして2021年、マルカーノは開幕ロースター入りを果たし、4月1日のアリゾナ・ダイヤモンドバックス戦で代打としてメジャーデビューを飾りました。4月6日のサンフランシスコ・ジャイアンツ戦では、ワンディ・ペラルタからメジャー初安打を記録しました。

パイレーツへの移籍

2021年7月26日、マルカーノはアダム・フレイジャー、金銭140万ドルとのトレードで、ジャック・スウィンスキー、ミッチェル・ミリアーノと共にピッツバーグ・パイレーツへ移籍しました。新たなチームで、更なる飛躍を目指すことになります。

パドレスへの復帰と悲劇

2023年11月3日、マルカーノはウェイバーで古巣のパドレスに復帰しました。しかし、2024年3月20日には右膝の前十字靭帯再建手術を受け、開幕を10日間の故障者リストで迎えることになります。そして、更なる悲劇が彼を襲います。

MLBからの永久追放

パイレーツ在籍時の2022年10月16日から23日までと、2023年7月12日から11月1日までの期間に、マルカーノがブックメーカーを通じて387回もの野球賭博を行っていたことが発覚しました。この事態を受け、MLBは2024年6月4日、マルカーノに対し永久追放処分を下しました。現役のMLB選手が賭博で永久追放処分を受けるのは、1924年のジミー・オコンネル以来、実に100年ぶりのことです。特に、自身の所属チームに賭けていたことが、処分を決定する上で重視されました。

その後

MLBから追放されたマルカーノは、2024-2025年シーズンより、母国ベネズエラのウィンターリーグであるリーガ・ベネソラーナ・デ・ベイスボル・プロフェシオナル（LVBP）のナベガンテス・デル・マガジャネスでプレーしています。

選手としての特徴と評価

マルカーノは内野手として、そのユーティリティ性と打撃センスが評価されていました。しかし、今回の賭博問題により、そのキャリアは大きく狂ってしまいました。若き才能の開花を期待されていた彼にとって、今回の処分は非常に残念な結果となりました。

まとめ

トゥクピータ・マルカーノは、プロ野球選手としての才能を持ちながらも、自らの行為によってそのキャリアを閉ざしてしまった悲劇の選手と言えるでしょう。今回の事件は、プロ野球選手としての責任の重さを改めて認識させられる出来事となりました。

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