トゥザグローリー

トゥザグローリー：栄光への軌跡と父としての成功

トゥザグローリー（2007年2月16日生まれ）は、日本の競走馬、そして種牡馬として名を馳せた名馬です。その馬名は「栄光に向かって」を意味し、母トゥザヴィクトリーの「勝利に向かって」という名前にちなみ、母以上の栄光を掴んでほしいという願いが込められていました。その期待に応えるかのように、トゥザグローリーは数々の重賞競走を制し、華麗なる競走生活を送ることになります。

輝かしい競走馬時代

2010年3月、阪神競馬場での3歳新馬戦でデビューを飾ったトゥザグローリーは、見事1着を獲得。これは母トゥザヴィクトリーにとっても、産駒のJRA初勝利という大きな喜びとなりました。続く3歳500万条件戦も連勝し、勢いに乗ってダービートライアルの青葉賞では2着に入り、東京優駿（日本ダービー）への切符を手にしました。日本ダービーでは7着と結果を残せませんでしたが、その後も活躍は続きます。ラジオNIKKEI賞で5着、アイルランドトロフィーで2着と好成績を収め、カシオペアステークスで3勝目を挙げました。そして、2010年12月の中日新聞杯で、トゥザグローリーは重賞初制覇を達成します。中団から押し上げる力強い走りで、並み居る強豪を退け、初の重賞タイトルを獲得しました。続く有馬記念では14番人気という下馬評を覆し、3着と健闘しました。

4歳となった2011年は、初戦の京都記念で重賞2勝目を挙げ、管理調教師であった池江泰郎調教師にとって最後の重賞勝利、通算重賞70勝目という節目の勝利となりました。その後、池江泰寿調教師に転厩し、日経賞でも勝利を収め、重賞3勝目を飾りました。G1競走では思うような結果を残せませんでしたが、2年連続で有馬記念に出走し、2年連続3着という好成績を収めました。

2012年には日経新春杯で重賞4勝目を挙げ、ドバイワールドカップミーティングへの挑戦を視野に入れました。ドバイシーマクラシックへの招待も受諾しましたが、中山記念で10着と結果が出せず、ドバイ遠征はキャンセルとなりました。その後、鳴尾記念で重賞5勝目を挙げましたが、その後は思うような成績を残せず、2014年の金鯱賞を最後に競走馬を引退しました。

種牡馬としての成功

引退後は種牡馬となり、北海道浦河町のイーストスタッドで繋養されました。2016年に初年度産駒が誕生し、2018年に産駒がデビュー。JRA所属の産駒は当初なかなか勝利を挙げられませんでしたが、2019年にはカラテがJRA初勝利を挙げ、2021年には東京新聞杯を制覇し、JRA重賞タイトルを獲得しました。他にも多くの産駒が活躍し、トゥザグローリーは種牡馬としても成功を収めました。2022年には田中春美牧場へと移動し、現在も種牡馬として繋養されています。

血統と活躍馬

トゥザグローリーの全弟にはトゥザワールド（弥生賞優勝）、全妹にはトーセンビクトリー（中山牝馬ステークス優勝）がいます。母系には、メドウラーク（七夕賞、阪神ジャンプステークス優勝）、リオンリオン（青葉賞2着）など、活躍馬が数多く存在します。

まとめ

トゥザグローリーは、競走馬時代には重賞5勝という輝かしい成績を収め、種牡馬としても成功を収めた名馬です。その活躍は、日本の競馬史に大きな足跡を残しました。母トゥザヴィクトリーへの期待に応え、そしてそれ以上の栄光を手にしたトゥザグローリーの生涯は、まさに「栄光に向かって」ひた走る物語でした。その血統は、これからも日本の競馬界に貢献していくことでしょう。

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