トニー・ペレス

アタナシオ・ペレス・リガルのプロフィール

アタナシオ・ペレス・リガル（Atanasio Pérez Rigal）は、1942年5月14日、キューバ・シエゴ・デ・アビラ州の小さな砂糖キビ農家に生まれました。ペレスは、若い頃から野球に親しみ、特に父が運営していた野球チームでの経験が彼のキャリア形成に大きな影響を与えました。1960年代から1970年代にかけて、シンシナティ・レッズに所属し、その強打者としての才能を開花させました。

幼少期とキャリアの始まり

ペレスは少年時代から家族の農業を手伝う一方で、野球の技術を磨いていきました。特に父がサトウキビ農家で編成した野球チームで遊び、彼もショートストップとしてプレーしました。1960年、17歳でシンシナティ・レッズのスカウトに目をかけられ、契約を結ぶこととなります。この契約により、ペレスはアメリカに渡り、ハバナ・シュガーキングスでマイナリーグのキャリアをスタートさせました。

マイナーリーグ時代

渡米後、ペレスはまずD級チームで二塁手としてデビューします。1960年シーズンには104試合に出場し、打率.279と6本塁打を記録。その後、ポジションが三塁手に転向し、1961年には121試合に出場、打率.348で27本塁打を挙げるなど素晴らしい成績を残しました。1964年にはパシフィックコーストリーグでMVPを受賞しつつ、レッズに昇格を果たしました。

シンシナティ・レッズでの栄光

ペレスはシンシナティ・レッズにて1964年から1976年にかけてメジャーリーグで活躍しました。最初の数年間はレギュラーとしてのポジションを確立できなかったものの、1967年にはオールスターゲームに初めて出場し、MVPに選ばれるなど、次第にその実力を証明していきました。1970年には自身最高の打率.317、40本塁打、129打点を記録し、レッズの黄金期である「ビッグレッドマシン」の一員として1975年と1976年に連覇を達成しました。

その後のキャリア

1977年にモントリオール・エクスポズに移籍してからは、打率.281、46本塁打、242打点を記録。その後1980年にボストン・レッドソックス、1983年にフィラデルフィア・フィリーズに所属し、どのチームでも安定した成績を残しました。1984年には故郷ともいえるレッズに復帰し、1986年に引退を表明しました。

引退後の活動

引退後の1987年にはレッズのコーチに、1993年には監督に就任しました。彼の指導や戦略は、チームにプラスの影響を与えました。2000年、彼はキューバ人選手として初となるアメリカ野球殿堂入りを果たし、古巣のレッズは彼の背番号「24」を永久欠番に指定しました。その後もフロリダ・マーリンズで監督やGM特別補佐などの職を務め続けました。

アタナシオ・ペレス・リガルは、そのプレーだけでなく、指導者としても野球界に大きな足跡を残した人物であり、メジャーリーグの歴史に名を刻む存在です。

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