トマーシュ・ウイファルシ

トマーシュ・ウイファルシ：鉄壁DFの軌跡

トマーシュ・ウイファルシ（Tomáš Ujfaluši, 1978年3月24日 - ）は、チェコ・モラヴィア・スレスコ州リーマジョフ出身の元プロサッカー選手。ディフェンダー（主にセンターバック、時にはサイドバック）として活躍し、チェコ代表としても長きにわたりその名を轟かせました。

クラブキャリア

欧州挑戦の幕開け

18歳でSKシグマ・オロモウツからプロデビュー後、2000年8月にドイツのハンブルガーSVへ移籍。同年12月のエネルギー・コットブス戦でデビューを飾りました。ハンブルガーではキャプテンも務め、そのリーダーシップを発揮しました。

フィオレンティーナでの飛躍

2004年、イタリアのACFフィオレンティーナへ移籍。当初はセンターバックとして活躍しましたが、チェーザレ・プランデッリ監督の目に留まり、右サイドバックにコンバート。以降、不動のレギュラーとしてチームを支え、守備陣の要としてリーグ最少失点に貢献、UEFAチャンピオンズリーグ出場権獲得にも貢献しました。フィオレンティーナでは公式戦150試合近くに出場し、キャプテンマークを巻くこともありました。

アトレティコ・マドリードでの栄光

2008年、スペインのアトレティコ・マドリードへ移籍。リーガ・エスパニョーラにも挑戦することになりました。アトレティコではUEFAヨーロッパリーグ優勝、UEFAスーパーカップ優勝、コパ・デル・レイ優勝を経験するなど、数々のタイトルを獲得。しかし、FCバルセロナ戦でリオネル・メッシに負傷を負わせるタックルをしてしまい、退場処分を受けるというアクシデントも経験しました。

その後

2011年にはトルコのガラタサライSKへ移籍し、その後、母国のACスパルタ・プラハを経て、怪我の影響もあり2013年に現役を引退しました。

チェコ代表としての活躍

2001年にチェコ代表デビュー。UEFA EURO 2004では準決勝に進出したチームの主力として活躍しました。2006 FIFAワールドカップではガーナ戦で退場処分を受けましたが、その後も代表として活躍。長年代表でプレーし、キャプテンも務めました。

しかし、2010 FIFAワールドカップ・ヨーロッパ予選後には、レストランでのパーティーが問題視され、代表から追放。その後、代表引退を表明しました。

人物像

既婚者であり、ハンガリーにルーツを持っています。

タイトル

ハンブルガーSV
DFBリーガポカール: 2003
アトレティコ・マドリード
UEFAヨーロッパリーグ: 2009-10
UEFAスーパーカップ: 2010
コパ・デル・レイ: 2009-10
ガラタサライ
スュペル・リグ: 2011-12, 2012-13
* TFFスュペル・クパ: 2012

プレースタイル

屈強なフィジカルと高い戦術理解度を武器に、センターバックとして最終ラインを統率。時にはサイドバックもこなすユーティリティ性も持ち合わせていました。対人戦の強さに定評があり、空中戦にも強さを発揮しました。

トマーシュ・ウイファルシは、その堅実な守備とリーダーシップで、数々のクラブと代表チームを支えた名ディフェンダーとして、サッカー史にその名を刻んでいます。

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