トミスラフ・エルツェッグ

トミスラフ・エルツェッグ（Tomislav Erceg、1971年10月22日 - ）は、クロアチアのスプリト出身の元サッカー選手です。ポジションはフォワードでした。

選手経歴

エルツェッグは、1992年にプルヴァHNL（クロアチア1部リーグ）のハイドゥク・スプリトでその才能を開花させました。その後、国内外の様々なクラブを渡り歩き、特にハイドゥク・スプリトには4回に渡って再入団しており、これは2010年時点でのクラブ記録となっています。海外クラブからクロアチアのクラブへ移籍する際は、ほぼハイドゥク・スプリトへ入団していました。

2000年11月には、トルコのシュペル・リグに所属するコジャエリスポルへ2年契約で移籍しますが、翌シーズンにはハイドゥク・スプリトへレンタル移籍の形で復帰しています。

2002年9月、J1リーグで残留争いをしていたサンフレッチェ広島に、得点力不足解消の期待を背負ってレンタル移籍で加入しました。しかし、チームへの適応に時間がかかり、チームはJ2リーグへ降格。翌2003年もレンタルで在籍しましたが、構想外となり、同年4月末に退団しました。

2004年には、HNKリエカでプルヴァHNLの得点王に輝き、その実績を引っ提げて2005年にドイツのSpVggグロイター・フュルトへ移籍しましたが、1シーズンで退団しています。

2006年にハイドゥク・スプリトで現役を引退。引退後はハイドゥク・スプリトでスポーツディレクター（GM職）を務めましたが、会長の交代や財政難、監督の相次ぐ交代、ユース出身の有望な若手選手との契約失敗など、多くの問題が発生しました。フロント内部での争いに敗れ、2008年2月にチームを退団しました。

代表経歴

クロアチア代表としては、1997年6月12日に仙台スタジアムの杮落としとして行われた対トルコ代表戦で唯一のゴールを決めています。国際Aマッチには4試合出場し、1得点を記録しました。

引退後

現在は、ニコラ・カリニッチやマテオ・コヴァチッチなどのFIFA公認代理人を務めています。また、2009年現在でもサンフレッチェ広島との関係が深く、ミハエル・ミキッチ獲得のためにディナモ・ザグレブの会長と会談し、説得を行ったというエピソードもあります。

プレースタイル

ストライカーとして、得点能力に長けていました。

エピソード

Jリーグ登録名は「トミスラフ・エルツェグ」ですが、原語読みに近いのは「トミスラヴ・エルツェッグ」です。

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