トムクランシーズ H.A.W.X.

トム・クランシーズ ホークス

『トム・クランシーズ ホークス』（原題：Tom Clancy's H.A.W.X.）は、2009年3月にユービーアイソフトからリリースされたフライトシューティングゲームです。対応プラットフォームはWindows、Xbox 360、プレイステーション3で、トム・クランシーシリーズにおいて初めて全年齢対象となった作品でもあります。作中の「H.A.W.X.」は「High Altitude Warfare eXperimental squadron」を略したもので、日本語にすると『高高度戦 試験飛行中隊』に相当します。かつては“Tom Clancy's Air Combat”という名称でしたが、最終的に現在のタイトルが選ばれました。

ゲームの概要

ストーリーの舞台は2012年に設定されており、世界はますます民間軍事会社（PMC）に依存しています。この影響で、PMCはその軍事力を増強し、アメリカ合衆国に対して戦争を仕掛ける状況が描かれています。プレイヤーはアメリカ空軍のパイロットとして、PMCとの戦闘に参加し、さまざまなミッションを遂行することになります。

本作の特筆すべき点は、ERS（Enhanced Reality System）というアシストシステムが導入されていることです。これにより、敵機の動きを把握し、ミサイルからの回避ルートが画面上に表示されるほか、プレイヤーが「アシストOFF」モードに切り替えることで、現実の戦闘機に匹敵する高性能の飛行機動を行うことができます。このスイッチで、俯瞰的な視点に切り替えられ、自分の技術でドッグファイトの戦術を選択する楽しみが広がります。

また、ゲーム内では1999年に打ち上げられたIKONOSという人工衛星の地データが活用され、実際の地形を模した美しいシーナリが再現されています。オンラインモードでは、最大16人まで同時に参加でき、協力プレイや対戦が可能です。

登場キャラクター

アメリカ軍

• - デビッド・A・クレンショー大尉: 主人公であり、H.A.W.X飛行隊の隊長です。飛行隊の解散後、PMC「アルテミス・グローバルセキュリティ」にスカウトされ、同僚と共に新たな任務に挑む。
• - スコット・ミッチェル大尉: 陸軍第7特殊部隊の隊長で、「ゴーストリコンシリーズ」にも登場するキャラクターです。
• - キーティング将軍: 陸軍将軍でゴースト部隊を指揮しており、クレンショー大尉とは因縁の仲です。
• - ボーデン中佐: アメリカ海軍の指揮官で、南米の厳しい情勢下で任務に当たる。
• - ウォレス少佐: 統合作戦本部の一員で首都防衛を担当。

アルテミス・グローバルセキュリティ

• - エイドリアン・デウィンター: アルテミスのCEO。
• - ブルース大佐: 航空作戦部門の長で、クレンショー達の上司。

自衛隊

• - ライデンリード: 航空自衛隊所属の戦闘機部隊「雷電」のリーダー。
• - ソーヘー: 自衛隊のAWACSオペレータ。

ゲームの特性と課題

本作は、他のフライトシューティングゲームと比較して機体や兵器のリアルさに若干の課題があると言われています。たとえば、F-22の機関砲の位置が不正確であることや、実機では存在しない機能の装備が見られることがあります。また、特定の航空機の挙動が実際のものと異なるなどの点も指摘されています。

まとめ

『トム・クランシーズ ホークス』は、緻密なストーリーとリアルなゲームプレイを融合させた作品です。プレイヤーはアメリカ空軍のパイロットとなり、PMCとの迫力ある空戦に挑むことで、臨場感あふれるフライトシミュレーションを体感できます。特にERSシステムや多彩なモード切替が、戦術的な選択肢を広げており、プレイする楽しみを増しています。

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