トムクリエイト

株式会社トムクリエイト

株式会社トムクリエイトは、1989年（平成元年）10月に設立された日本のコンピュータゲーム開発企業です。かつては玩具の企画・開発も手がけていましたが、現在は主にゲームソフトウェアの開発を事業の柱としています。宮城県仙台市に拠点を置くピー・ソフトハウスは関連会社にあたります。

設立当初、同社はユタカやバンダイといった玩具メーカーからの受託開発を中心に活動していました。特に、キャラクター版権を用いたゲームソフトの開発で実績を積みます。1996年にはスーパーファミコン用周辺機器「スーファミターボ」およびその対応ソフト「ぽいぽい忍者ワールド」などを開発。同年には「SDガンダムジェネレーション」シリーズをスーファミターボ向けに複数展開しました。翌1997年には、バンダイから発売されたゲームボーイ用ソフト「ゲームで発見!!たまごっち」の開発を担当。このタイトルはそれぞれ145万本を超える出荷数を記録し、大きな成功を収めました。

1998年、PlayStation向けに開発した「SDガンダム GGENERATION」は、65万本以上の販売を記録するヒットとなり、その後のシリーズ化を決定づけることになります。これ以降、同社は「SDガンダム GGENERATION」シリーズの主要開発スタジオとして、PlayStation、PlayStation 2、PSP、Wii、ニンテンドー3DS、PlayStation Vita、PlayStation 4|PlayStation_4、Nintendo Switch、PC、さらにはスマートフォン向けアプリなど、様々なプラットフォームで多数のシリーズタイトルを手がけてきました。ファミリーコンピュータの時代から現役でゲーム開発を続けている、国内でも数少ない歴史あるデベロッパーの一つとして知られています。

「SDガンダム GGENERATION」シリーズ以外にも、同社は人気キャラクターIPを用いたゲーム開発を数多く行っています。代表的なものとして、「鋼の錬金術師」や「コードギアス 反逆のルルーシュ」といったアニメ作品を原作とするゲームタイトルなどが挙げられます。また、2004年にはテレビアニメ「SDガンダムフォース」において、映像作品への作業協力も経験しています。

2009年7月からは、ダウンロード専売形式での自社パブリッシング事業を本格的に開始しました。それまでにも2001年に一度ワンダースワンカラー向けタイトルを自社発売していますが、この時期からコンシューマー機のダウンロードストアを中心に、オリジナルのゲームタイトルを積極的に展開するようになります。安価ながらも安定した品質を持つソフトを継続的に供給することで、ダウンロードゲーム市場において一定のファン層を獲得することに成功しています。2010年以降は、これらの自社パブリッシングタイトルを海外市場にも展開しています。

近年では、2025年配信予定のスマートフォン向けアプリ「SDガンダム GGENERATION ETERNAL」において、開発全体はバンダイナムコエンターテインメント主導のもと他の制作会社が担当する中、トムクリエイトは戦闘演出やユニットモデリング、ユニットデータの提供、ユニット選定のアドバイザーなど、シリーズの中核に関わる重要な部分で協力を行っています。

企業名である「トムクリエイト」は、代表取締役のニックネームに由来しています。「豊かさを、創りだす」を企業理念として掲げ、設立以来、エンターテインメントを通じて人々に楽しみを提供し続けている企業です。

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