トムヤムクン

トムヤムクンの魅力

トムヤムクン（ต้มยำกุ้ง、英: Tom yum goong）は、タイ料理の一つで、独特な風味と辛さが特長的なスープ料理です。トムヤムクンは、その名が示す通り、エビが主な具材として使用されており、タイ料理の中で非常に人気があります。世界的にも有名で、三大スープの一つとして広く認識されています。日本では「トムヤンクン」と表記されることもあります。

調味料と特徴

このスープの最大の魅力は、その絶妙なバランスのとれた味わいにあります。唐辛子によって引き出される辛さ、タマリンドやメキシカンライム（マナオ）によるさわやかな酸味、香り高いレモングラスやコブミカンの葉（バイマックルー）の香りが三位一体となって、食欲をそそります。特に、スパイシーさと酸味のコンビネーションが、日本の食文化とは一味違った楽しみを提供します。

料理名の由来

タイ語の「トム」（ต้ม）は「煮る」、「ヤム」（ยำ）は「和える」、「クン」（กุ้ง）は「エビ」を意味しており、その名の通り、エビをメインにしたスープです。エビの代わりに他の具材を使うことも可能です。その場合、料理名も変わります。例えば、鶏肉を使ったスープは「トムヤムガイ」（ต้มยำไก่）、魚の場合は「トムヤムプラー」（ต้มยำปลา）、イカの場合は「トムヤムプラームック」（ต้มยำปลาหมึก）と呼ばれます。

ココナッツミルクの有無

トムヤムクンは、ココナッツミルクを使うかどうかによってもスタイルが変わります。ココナッツミルクを加えると、ナムコン（น้ำข้น、濃厚なスープ）になり、マイルドな味わいとコクが楽しめます。逆に、ココナッツミルクを使わない場合はナムサイ（น้ำใส、あっさりしたスープ）となり、ハーブや酸味が強調され、さっぱりとした口当たりを楽しめます。

世界三大スープの一角

トムヤムクンは、世界三大スープの一つとも言われ、他の2つはフカヒレのスープとブイヤベースが一般的です。以降にはボルシチが代わりに含まれることもあります。この評価は、日本の漫画『美味しんぼ』の原作者、雁屋哲が友人の食文化研究家である森枝卓士によって広められたとも言われています。

結論

トムヤムクンは、その複雑な風味と多様なアレンジが楽しめる料理です。辛さや酸味、香りの絶妙なバランスが魅力で、世界中で多くの人々に愛されています。タイに行かなくても、自宅で楽しめるレシピも多くあるので、ぜひその味を試してみてはいかがでしょうか。

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