トヨタ・カローラアクシオ

カローラ アクシオ：日本の道路事情に最適化されたコンパクトセダン

トヨタ自動車が1966年から製造・販売するカローラシリーズにおいて、カローラアクシオは2006年以降、日本市場の道路事情に特化した小型セダンとして登場しました。5ナンバーサイズに収まるコンパクトなボディと、高い実用性が特徴です。本稿では、2018年2月からトヨペット店で販売されている教習車仕様についても解説します。

初代モデル（E14#型、2006年 - 2012年）

初代アクシオのキャッチコピーは「新しい尺度。」でした。このモデルから、海外仕様のカローラとはプラットフォームを異にする、日本市場専用のモデルとなりました。セダンには「アクシオ」、ワゴンには「フィールダー」というサブネームが付けられました。「アクシオ」という名前は、ギリシャ語で「価値」「品質」を意味する言葉に由来します。

ボディサイズは先代モデルとほぼ同じでしたが、デザインはよりスタイリッシュに改良されました。空気抵抗係数Cd値は0.29と、優れた空力性能を実現しています。搭載エンジンは1.5Lと1.8Lの2種類で、1.5L車は1NZ-FE型、1.8L車は新開発の2ZR-FE型エンジンが搭載されました。トランスミッションはSuper CVT-iを採用し、1.8L車は7速スポーツシーケンシャルシフトマチック付きでした。1.5L車には5速マニュアルトランスミッションも用意されました。

安全装備や快適装備も充実しており、発売当初は全車にカラーバックモニター機能付き液晶ディスプレイ、CDオーディオ、前後ドアスピーカーが標準装備されていました。また、メーカーオプションでHDDナビゲーションシステムも用意されていました。

製造は高岡工場とセントラル自動車（現・トヨタ自動車東日本）で行われました。この初代モデルは、フィールダーの開発を先行して行われたことから、事実上フィールダーの派生車として開発されたと言えます。販売終了前月までの新車登録台数の累計はフィールダーと合わせて54万8858台に上ります。

2代目モデル（E16#型、2012年 - ）

2代目アクシオのキャッチコピーは「コレカラカローラ」。フィールダーと共にフルモデルチェンジを実施し、ヴィッツ系のBプラットフォームを採用しました。先代よりも全長を50mm短縮し、最小回転半径を4.9mとすることで取り回し性を向上させました。ボディCd値は0.28を達成しています。

エンジンは1.3Lと1.5Lの2種類が用意され、1.5L車には先代から継続して1NZ-FE型エンジンが搭載されました。トランスミッションはSuper CVT-iが採用され、1.5L前輪駆動車には5速マニュアルトランスミッションも用意されました。四輪駆動システムにはアクティブトルクコントロール4WDが採用されました。

インテリアは、インパネやドアトリムのデザインが変更されました。前期型では、デザインや質感について一部で不評な意見もあったことから、翌年のハイブリッドモデル追加や2015年のマイナーチェンジで大幅な改良が実施されました。

2代目アクシオは、Bセグメントプラットフォームを採用したことで、ターセル/コルサセダン、プラッツ、ベルタなどのモデルと同様のクラスに位置付けられました。生産はトヨタ自動車東日本大衡工場で行われています。当初はカローラ店を含むトヨタ全店で販売する計画でしたが、2019年4月1日より東京都内、2020年5月1日より全国のトヨタ全店（一部除く）で販売されるようになりました。2021年3月末にプレミオとアリオンの生産が終了したことにより、アクシオは国産乗用車において唯一の新車で購入できる5ナンバーサイズセダンとなりました。

グレード体系

グレード体系は、時代やマイナーチェンジによって変化してきましたが、基本的には法人向けのエントリーモデルから、快適装備が充実した上級モデルまで、幅広いニーズに対応したグレードが用意されています。

モータースポーツ

SUPER GTやワンメイクレースにも参戦しており、高い信頼性を示しています。しかし、ワンメイクレースは参加者の不足から2013年に終了しています。

まとめ

カローラアクシオは、日本の道路事情に合わせたコンパクトなサイズと、高い実用性、そして時代のニーズに合わせた進化を続けてきたモデルです。これからも、日本のコンパクトセダン市場において重要な役割を果たしていくでしょう。

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