トヨタ・コロナクーペ

トヨタ コロナクーペの概要

トヨタ自動車が製造した「コロナクーペ」は、1985年に登場したノッチバッククーペ型の乗用車です。この車は、T140型コロナの2ドアハードトップの後継として市場に投入され、コロナシリーズにおいては8代目モデルにあたります。また、同時期に発売された4代目セリカやカリーナEDとプラットフォームを共有する姉妹車としても知られています。

初期モデルのキャッチコピーは「ザ・ストリーム・ライナー」、後期型は「美しいクーペさえあれば」というもので、魅力的なデザインが大きな特徴でした。コロナクーペは、特に従来のセリカのノッチバッククーペが海外専用モデルとなったことを受け、国内市場で求められるモデルとして登場しました。当初のコロナ2ドアハードトップが単なる一形態だったのに対し、コロナクーペは新たな車種として独立した位置付けを持っていました。

ボディタイプとエンジン

この車両は2ドアクーペとして設計されており、センターピラーを備えたデザインを特徴としています。駆動方式は前輪駆動のみを採用しており、快適な運転を実現しています。エンジンラインアップは非常に多様で、2.0L DOHC（スポーツツインカム）16バルブ・EFIの3S-GELU、1.8L SOHC8バルブ・セントラルインジェクション（Ci）の1S-iLU、さらに1.6L DOHC（スポーツツインカム）16バルブ・EFIの4A-GELUの計3種類が用意されていました。

改良と変更

1986年5月には一部改良が行われ、外板色が一部変更されました。この時には、ドアミラーの色の変更やフロントシートに新機能が追加され、リヤ中央席にシートベルトも装備されました。さらに、1987年8月のマイナーチェンジでは新たに2.0L DOHCのハイメカツインカムエンジン（3S-FELU型）が追加され、この際に1.6Lモデルはラインアップから外されました。

その後、1988年5月には1.8Lエンジンが新たな4S-FiLU型に換わり、全モデルがDOHCエンジンを搭載することとなりました。1989年4月には特別仕様車が追加されましたが、同年8月には生産が終了しました。販売は在庫分のみとなり、1989年9月に正式に販売が終了しました。

車名の由来

車名「コロナ」は、「真赤に燃える太陽」や「その周りの淡い真珠色の光」、「太陽の冠」という意味を持ち、親しみやすいファミリーカーを意図して名付けられました。この車両は、そのデザインや性能から高い評価を受け、トヨタのラインアップにおいて特別な存在感を放ちました。

結論

コロナクーペは、日本国内での人気車として多くの人に愛され続けています。後継モデルとしては、カリーナEDの姉妹車であるコロナEXiVが登場し、特にセリカを基盤にしたモデルは一時的に消滅したものの、後にカレンとして再登場することになりました。このように、コロナクーペはトヨタ車の歴史の中でも重要な位置を占めているのです。

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