トヨタ・1ZZ-FE

トヨタ・1ZZ-FEエンジン

トヨタ・1ZZ-FEは、自動車メーカーであるトヨタ自動車が開発した水冷直列4気筒エンジンで、主に小型車や中型車に使用されていました。製造開始は1998年7月1日で、初めて搭載された車両はビスタのV50系モデルです。このエンジンは1,800ccの排気量を持ち、オールアルミ製で設計されています。

概要

1ZZ-FEエンジンは、トヨタが過去に製造した4S-FEおよび7A-FEエンジンの後継に位置付けられています。エンジンの設計は、NZ系エンジンを基にシリンダーとブロックの寸法を拡大し、特に実用的なトルクを重視したボア・ストローク比を採用しています。この特徴により、軽量かつ出力の高い革新的なエンジンに仕上がっています。

主に搭載された車両には、カローラセダンやカローラフィールダー、プレミオ、アリオン、カルディナ、MR-S、そしてロータス・エリーゼなどが含まれています。その中でもセリカのSS-Iモデルに搭載された145PSのバージョンが最高出力を誇ります。

技術的特性

1ZZ-FEエンジンは、高効率型DOHC（ダブルオーバーヘッドカムシャフト）エンジンとして知られていますが、従来のトヨタエンジンの命名規則における「ハイメカツインカム」の技術は採用されていません。この世代のエンジンと比較すると、2ZZ-GEのようなスポーツモデルとはバルブ狭角に違いがあり、より大衆向けの性能に重きを置いています。

また、このエンジンには欧州市場向けに排気量をスケールダウンした3ZZ-FE（1,600cc）や4ZZ-FE（1,400cc）も展開されています。

後継エンジンと現状

1ZZ-FEエンジンは、その後の車両モデルからは2ZR-FEという新しいエンジンに取って代わられました。このエンジンは2007年に登場し、カローラアクシオやオーリスなどに搭載されることとなります。これにより、1ZZ-FEは徐々に現行車両では使われなくなり、特に2009年にはアイシスで最後の搭載が行われました。ロータス向けには2010年頃まで供給されていたため、このエンジンの生産は比較的長期間に及んでいます。

スペック詳細

以下は、1ZZ-FEエンジンの主要なスペックです。特にビスタおよびカローラシリーズに搭載された際のデータを記載します。

• - 排気量: 1,794cc
• - ボア/ストローク: 79.0mm / 91.5mm
• - 圧縮比: 10.0
• - 最高出力: 130～136PS（6,000rpm）
• - 最大トルク: 16.4～17.4kg-m（4,200rpm）

このエンジンは、平成12年排出ガス基準に対しても様々なモデルで25%または75%低減レベルを達成しており、環境性能にも配慮された設計となっています。

関連項目

最後に、1ZZ-FEエンジンはトヨタのZZエンジンシリーズに属し、2ZZ-GEや1ZZ-GE、またトヨタのNZエンジンやZRエンジンといった他の重要なエンジン型式にも関連しています。これらの情報は、トヨタのエンジン型式の命名規則やエンジン系列名、型式一覧などの理解を深める上で参考にされるでしょう。

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