トヨタ・2ZZ-GE

トヨタ・2ZZ-GEエンジンの詳細

トヨタの2ZZ-GEエンジンは、同社の1ZZ-FEエンジンを基にして、ヤマハ発動機が設計を改良した直列4気筒1,800ccのガソリンエンジンです。このエンジンは、1999年に登場した7代目セリカに初めて搭載され、その後も多くのトヨタ車やロータス車に利用されてきました。特に、2ZZ-GEはその際立ったパフォーマンスと独自の技術によってスポーツエンジンの代表格となっています。

特徴とテクノロジー

2ZZ-GEは、トヨタの特許技術である連続可変バルブタイミングおよびバルブリフト機構(VVTL-i)を装備しています。この機構によって、エンジンの回転数が6,000rpmを超えると、バルブのリフト量やタイミングを調整することができ、より高い出力を生み出すことが可能です。最高出力は140kW（約190PS）で、最大トルクは180N·m（約18.4kg·m）を発揮し、特にスポーティな運転感覚を提供します。

加えて、2ZZ-GEはトルク重視の1ZZ-FEと異なり、高回転を重視して設計されており、8500rpm以下でレブリミッターが設定されています。シリンダー径を拡大し、鋳鉄スリーブを取り除いたアルミブロック内に直接シリンダーを形成することで、高回転の許容範囲を広げています。このようにして、よりレスポンスの良いエンジン特性を実現しています。

使用燃料

このエンジンは、無鉛プレミアムガソリンを専用燃料としています。圧縮比は11.5と高めに設定されており、レギュラーガソリンの使用は絶対に禁じられています。これは、エンジンの性能を最大限に引き出すために不可欠です。

主な搭載車種

2ZZ-GEエンジンは、数多くの車両に採用されています。主な搭載車種には、セリカやカローラフィールダー、カローラランクス、さらにロータス・エリーゼやエキシージなど、多岐にわたります。これにより、多くのドライバーにスポーティな走行体験を提供してきました。また、特にロータスエリーゼは、スーパーチャージャーを装備し、さらなるパフォーマンス向上を果たしています。

生産と廃止

日本市場では2006年に廃止され、その後も欧州市場ではロータス向けに供給が続けられましたが、2010年にはエリーゼRが生産終了を迎え、2ZZ-GEエンジン自体も11年間の歴史に幕を下ろしました。2ZZ-GEはその性能からエンジンサウンドの美しさまで評価され、今もなお多くのファンに記憶されています。

このように、トヨタ・2ZZ-GEエンジンはスピードと感度を兼ね備えたスポーツエンジンとして、自動車の興奮を提供してきました。今後も自動車技術の進化と共に、このようなエンジンの発展を期待したいですね。

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