トヨタ・RI4A

トヨタ・RI4Aエンジンの概要

トヨタ・RI4Aは、トヨタ自動車が2014年にスーパーフォーミュラ用として投入したエンジンです。このエンジンは、2013年まで使われていた3.4L V8エンジンからの進化を遂げ、よりコンパクトな2L直4直噴ターボエンジンへとダウンサイジングされています。トヨタだけでなく、日産自動車や本田技研工業の三社共同で計画されたこのプロジェクトは、NRE（Nippon Race Engine）と名付けられました。

RI4Aは、トヨタ自動車の東富士研究所で開発が進められ、部品点数を減らし、量産車への展開も視野に入れた設計がなされています。2016年からはトヨタテクノクラフトへの技術移管が行われ、同年のシーズン中に新たに開発されたエンジンが実際のレースで使用されるようになりました。また、スーパーフォーミュラにおけるRI4Aの使用は2018年をもって終了し、2019年からはTRDが新しい「Biz-01F」を導入しています。

RI4AGというエンジンは、同エンジンの一部を改良したもので、2014年から2016年にかけてレクサス・RC Fに、2017年から2019年にかけてはレクサス・LC500に、そして2020年からはスープラにも搭載されています。2024年からは、さらに進化したRI4BGがSUPER GTのマシンに搭載される予定です。

名称の由来

RI4Aという名称は、各要素を組み合わせて意味を持つものとして構成されています。具体的には、Rは「Racing」を、Iは「Inline」（直列）を、4は気筒数を示しており、Aはエンジンシリーズの順番を表しています。また、GはSUPER GT用エンジンを指しています。

スペック

RI4Aエンジンの主なスペックは以下の通りです：

• - エンジン形式：水冷直列4気筒DOHC16バルブ
• - 総排気量：2,000cc
• - 最高出力：550PS（405kW）以上
• - マネージメントシステム：ペクテル製 MQ12Di
• - 過給機：ターボチャージャー（ギャレット製）
• - 重量：85kg

RI4AGのスペックもRI4Aと同様に、2,000ccの水冷直列4気筒DOHC16バルブエンジンですが、マネージメントシステムは時間とともに変更されており、シーズンによってコスワース製とボッシュ製が使用されています。

RI4BGについても、基本的にはRI4Aと同じスペックであり、新たな改良が施される予定です。これにより、トヨタはスーパーGTにおいてさらなる競争力を手に入れることを目指しています。トヨタ・RI4Aエンジンは、技術革新と高性能を兼ね備えたエンジンとして、モータースポーツ界で重要な役割を果たしています。

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