トラストウェーブ

トラストウェーブ・ホールディングス（Trustwave Holdings）は、1995年にアメリカ合衆国イリノイ州シカゴで創業したソフトウェア企業です。特にPCIDSS（Payment Card Industry Data Security Standard）の分野において、300万以上のユーザーを抱える世界的なリーディングカンパニーとして知られています。2017年には日本法人であるトラストウェーブジャパン株式会社が東京都品川区に設立され、日本市場への展開も積極的に行っています。

歴史

2011年4月、トラストウェーブ・ホールディングスはNASDAQに株式を公開しましたが、現在はシンガポールを拠点とする通信企業、シンガポール・テレコム（Singtel）の独立子会社となっています。Singtelは、中華人民共和国を除くアジア地域で最大の携帯電話事業を展開しており、トラストウェーブは同グループのセキュリティ部門の中核を担っています。トラストウェーブのウェブサイトによると、従業員数は1,600名以上となっています。

Singtelによるトラストウェーブ買収は、2015年4月8日（シンガポール時間）に正式に発表されました。Singtelは8億1000万ドルでトラストウェーブ・ホールディングスの株式の98％を取得し、残りの2％は当時のCEOが保有しました。この取引により、トラストウェーブの企業価値は8億5000万ドルと評価されました。この買収は、シンガポール証券取引所でのメディア報道やSingtelの提出書類にも記録されています。

さらに、Singtelは2016年10月、日本の大手システムインテグレーターであるTIS株式会社とマネージドセキュリティサービス（MSS）分野での戦略的提携契約を締結しました。この提携により、Singtelの子会社であるトラストウェーブが提供するMSSを日本市場へ展開することが決定しました。この動きは、日本市場におけるセキュリティ需要の高まりに対応するもので、より高度なセキュリティサービスを提供することを目指しています。

主な製品

トラストウェーブは、多岐にわたるセキュリティ製品とサービスを提供しており、主なものとしては以下のものがあります。

トラストウェーブSIEMエンタープライズ（Trustwave SIEM Enterprise）：セキュリティ情報の収集、分析、対応を統合的に行うシステムです。
トラストウェーブマネージドEDRサービス：エンドポイントでの脅威を検知し、対応するマネージドサービスです。
トラストウェーブマネージドセキュアWebゲートウェイ：Webトラフィックを監視し、悪意のあるコンテンツをブロックするサービスです。
トラストウェーブマネージドWAF：Webアプリケーションの脆弱性を保護するファイアウォールサービスです。
トラストウェーブマネージドUTM：複数のセキュリティ機能を統合した総合的な脅威対策ソリューションです。
トラストウェーブクラウドSIEM：クラウド環境向けのセキュリティ情報収集・分析サービスです。
トラストウェーブマネージドFirewall：ネットワーク境界での不正アクセスを防御するファイアウォールサービスです。
トラストウェーブマネージド侵入保護（IPS）：ネットワークへの不正侵入を検知し、防御するサービスです。
トラストウェーブ脆弱性スキャン：システムやアプリケーションの脆弱性を定期的にスキャンし、リスクを特定するサービスです。
PCIマネージャ：クレジットカード情報保護に関するPCI DSSコンプライアンスを支援するサービスです。
ペネトレーションテスト：専門家がシステムを攻撃するシミュレーションを行い、セキュリティの脆弱性を評価するサービスです。

これらの製品とサービスを通じて、トラストウェーブは世界中の企業に対して、最新の脅威に対応するための包括的なセキュリティソリューションを提供しています。

関連項目

情報セキュリティ
セキュリティオペレーションセンター

外部リンク

Trustwave（英語）
* トラストウェーブ （日本語）

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