トラヴェリング・ウィルベリーズ Vol.3

『トラヴェリング・ウィルベリーズ Vol. 3』は、1990年に発表されたトラヴェリング・ウィルベリーズのセカンド・アルバムです。前作『トラヴェリング・ウィルベリーズ Vol.1』のリリース後、バンドは悲劇に見舞われました。メンバーの一人、レフティ・ウィルベリー（ロイ・オービソン）が1988年の冬に心筋梗塞で急逝してしまいます。

その後、デル・シャノンを後任に迎える予定でしたが、彼もまた亡くなってしまい、結果的にジェフ・リン、ジョージ・ハリスン、トム・ペティ、ボブ・ディランの4人だけで本作を制作することになりました。

アルバムは、ウィルベリーズらしい、肩の力が抜けた、リラックスした雰囲気に満ちています。各メンバーの個性が光る楽曲に加え、バンドとしてのまとまりも感じられる作品です。

収録曲は以下の通りです。

1. シーズ・マイ・ベイビー - She's My Baby
2. インサイド・アウト - Inside Out
3. イフ・ユー・ビロングド・トゥー・ミー - If You Belonged To Me
4. デヴィルズ・ビーン・ビジー - The Devil's Been Busy
5. セヴン・デッドリー・シンズ - 7 Deadly Sins
6. プア・ハウス - Poor House
7. ホエア・ワー・ユー・ラスト・ナイト? - Where Were You Last Night?
8. クール・ドライ・プレイス - Cool Dry Place
9. ニュー・ブルー・ムーン - New Blue Moon
10. ユー・トゥック・マイ・プレイス・アウェイ - You Took My Breath Away
11. ウィルベリー・ツイスト - Wilbury Twist

2007年7月にはデジタルリマスター盤が発売され、ボーナス・トラックとして以下の2曲が追加収録されました。

12. ノーバディ・チャイルド - Nobody's Child
コンピレーション・アルバム「ノーバディズ・チャイルド-ルーマニアン・エンジェル・アピール」収録。
13. ランナウェイ - Runaway
シングル「シーズ・マイ・ベイビー」B面に収録されたものとは別ミックス。デル・シャノンの「悲しき街角」のカバー。

参加ミュージシャン

ジェフ・リン (ELO) - ギター、ベース、キーボード、ピアノ、ボーカル
ジョージ・ハリスン - ギター、マンドリン、シタール、ボーカル
トム・ペティ - ギター、ハーモニカ、ボーカル
ボブ・ディラン - ギター、キーボード、ボーカル

サポート・ミュージシャン

ジム・ケルトナー - ドラムス
ジム・ホーン - サクソフォン
レイ・クーパー - パーカッション
ゲイリー・ムーア - リード・ギター (on "She's my Baby")
* Tom Brock : マンドリン/デス声

『トラヴェリング・ウィルベリーズ Vol. 3』は、メンバーの死という悲しみを乗り越え、4人となったウィルベリーズが新たなスタートを切った作品として、音楽史に残る一枚と言えるでしょう。

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