トリコロール/白の愛

トリコロール/白の愛

『トリコロール/白の愛』（Trois couleurs: Blanc / Trzy kolory: Biały）は、1994年に公開された映画で、クシシュトフ・キェシロフスキ監督による「トリコロール」3部作の中の2作目です。日本では1994年8月にBunkamura ル・シネマで公開されました。この作品は、男女の愛と復讐を巧みに絡めたストーリーが特徴で、喜劇的な要素が強い作品でもあります。

公開と受賞歴

フランスでは1994年の1月26日に公開され、同年の第44回ベルリン国際映画祭では監督としての才能が評価され、監督賞を受賞しました。「トリコロール」3部作はそれぞれ、自由（青）・平等（白）・博愛（赤）をテーマにしており、本作では「愛の平等」がテーマとして描かれています。3部作の中で唯一の男性主人公であり、他の2作とは異なるユーモアのあるアプローチが特徴です。

ストーリー概要

物語は、ポーランド出身の理髪師カロル（演：ズビグニェフ・ザマホフスキ）が主人公です。フランスに住んでいる彼は、フランス人の妻ドミニク（演：ジュリー・デルピー）から、性的不能を理由に離婚を告げられます。言葉の壁や異国の生活に苦しむカロルは、途方に暮れながらも、同郷のミコワイという怪しい男に助けられ、故郷ポーランドへ帰る手助けを受けます。

帰国後、カロルは兄のもとに身を寄せ、決意を新たにして実業家として成功を収めますが、やがてミコワイから「ある男」の暗殺を依頼されることになります。カロルはその依頼を受ける一方で、元妻ドミニクに対する復讐を企てます。彼の復讐計画は次第に複雑になりながら、彼自身の成長や再発見の過程とも絡み合っていきます。

キャスト

• - カロル - ズビグニェフ・ザマホフスキ
• - ドミニク・ヴィダル - ジュリー・デルピー
• - ミコワイ - ヤヌシュ・ガヨス

この作品は、喜劇的な要素を強調しつつも、人間関係や愛の複雑さを真摯に描いており、観る者に深く考えさせる内容となっています。

関連項目

• - トリコロール/青の愛|トリコロール_青の愛
• - トリコロール/赤の愛|トリコロール_赤の愛

『トリコロール/白の愛』は、キェシロフスキの特集上映や映画祭でも注目され、愛や復讐、成長をテーマにした名作として評価されています。

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