トリトン争覇

中京スポーツ杯 トリトン争覇：地方競馬を彩る歴史と競争の軌跡

「中京スポーツ杯 トリトン争覇」は、愛知県名古屋競馬場で開催される地方競馬の重賞競走です。その歴史は1990年にまで遡り、当初は「三重テレビ賞 マイル争覇」として、ダート1600m、東海所属馬限定の3歳以上の競走としてスタートしました。優勝杯の提供元やレース名も幾度と変更を重ね、長く地方競馬ファンに親しまれてきたレースです。

当初は三重テレビ放送が優勝杯を提供していましたが、後に東京スポーツ中部支社へと移行。「三重テレビ賞 マイル争覇」から「中京スポーツ賞 マイル争覇」へと名称も変更されました。1996年度からは東海地区重賞格付け制度が導入され、SPIIに格付け。施行時期も6月下旬から7月上旬から1月下旬から3月上旬へと変更されました。

2002年からは北陸・東海・近畿地区、2007年からは北陸・東海・近畿・中国地区の交流競走となり、より広範囲の競走馬が出走可能になりました。そして、大きな転換期が訪れます。1着馬には安田記念のトライアル競走への出走権が与えられるようになり、マイラーズカップまたは京王杯スプリングカップで上位2着以内に入賞すれば、安田記念への切符を手にすることが可能になったのです。

2010年には施行場が福山競馬場のダート1600mに移り、重賞格付け制度は廃止。東京スポーツ中部支社も優勝杯提供から撤退しました。福山競馬場の廃止に伴い、2013年には一旦休止となりましたが、2018年に名古屋競馬場で復活を果たしました。復活と同時に、JRAのGI競走である大阪杯のステップ競走への代表馬選定競走という新たな役割も担うことになります（2018年当時は中山記念・金鯱賞が指定）。レース名も「日進市長杯 マイル争覇」となり、回数は引き継がれて第24回大会として開催されました。格付けはSPIIに復帰しました。

その後、2020年には開催時期が12月から1月に変更され、出走資格も3歳以上から4歳以上に変更されました。この変更に伴い、2019年は開催を休止。2022年からは出走条件が東海所属馬限定に戻り、1月の開催では「道新スポーツ杯 マイル争覇」として施行されました。さらに、名古屋競馬場の移転に伴い、距離がダート1700mに変更。施行時期は6月に変更され、レース名も「中京スポーツ杯 トリトン争覇」に改称、出走資格も4歳以上から3歳以上に変更されるなど、数々の変更を経て現在に至ります。

負担重量は別定重量で、3歳が55kg、4歳以上が57kg（牝馬は2kg減）となっています。賞金は1着500万円、2着175万円、3着100万円と、地方競馬の重賞競走としてふさわしい高額賞金が用意されています。副賞として中京スポーツ賞が贈られます。

長い歴史の中で、「中京スポーツ杯 トリトン争覇」は数々のドラマを生み出してきました。連覇を達成した名馬や騎手、調教師たちの活躍、他地区所属馬の初優勝など、多くの記憶に残る名場面が刻まれています。今後も地方競馬を代表するレースとして、その歴史を紡いでいくことでしょう。 地方競馬ファンにとって、このレースは特別な存在であり続けることでしょう。

近年は、地方競馬全体の活性化や交流競走の促進といった流れの中、このレースもその役割を担いながら、進化を遂げています。今後の「中京スポーツ杯 トリトン争覇」の動向にも注目が集まります。

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