福山競馬場

福山競馬場の歴史とその廃止

概要

福山競馬場（福山市営競馬場）は広島県福山市千代田町一丁目にあり、かつて地方競馬が行われていた場所です。この競馬場は1949年に開設され、2013年にその活動を終了しました。

開設当初の背景

競馬場の設立は、戦後の復興を促すための財源確保が目的で、開始当初は福山市、広島県、広島市、呉市と共同で運営されていました。その時期は通年開催ではなく、休止期間中は別の競馬場に馬を移して競走が行われていました。1968年からは福山市の単独主催となり、名馬「ローゼンホーマ」や「スイグン」などを輩出することになりました。

競馬場の特色の変遷

1967年からはアラブ系専門の競馬場となり、サラブレッドはアラブ系競走に参加する形になりました。この競馬場はアングロアラブ種の馬だけで競馬開催を続けていましたが、アラブの生産頭数減少に伴い、2005年にサラブレッドが導入されることになりました。これにより、地方競馬全国協会と連携を強化しながら、他の競馬場との交流も盛んに行われました。

経営の厳しさ

1970年代には年間100万人を超える入場者があり、1991年には345億円の売上を達成しました。しかし、バブル崩壊後の経済状況が影響し、経営が厳しくなり、2010年には競馬事業の存廃を検討する委員会が設置されました。2012年1月には一時的に継続が決定されたものの、その後も厳しい経営状況は続きました。最終的に、2012年度も再び赤字に転落すると判断され、翌2013年3月に廃止が宣告されました。

最終競走とその後

2013年3月24日、最終競走が行われ、「第6回ファイナルグランプリ」がこの競馬場での最後のレースとなりました。場外発売も行われましたが、その後の使用は終了し、4月以降は外向発売所でのみ払い戻しが行われる予定でした。

関連イベント

競馬場廃止後、跡地の有効活用案が進められ、警察署や体育館が移転するなど、新たな形で地域活性化が図られました。また、高知競馬場では「福山けいばメモリアル競走」が開催され、福山競馬の思い出を受け継いでいく取り組みも行われています。

結論

福山競馬場は、地元文化の一部として長年にわたり愛されてきましたが、経営難の結果、幕を閉じることとなりました。その歴史は地域の人々にとって特別な思い出として今も語り継がれています。

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