トルステン・フリンクス

トルステン・フリンクス（Torsten Frings, 1976年11月22日 - ）は、ドイツ・ノルトライン＝ヴェストファーレン州ヴュルゼレン出身の元サッカー選手。現役時代のポジションはミッドフィールダー（ボランチ）で、ドイツ代表としても長年活躍しました。現在はサッカー指導者として、次世代の育成に力を注いでいます。

選手経歴

クラブ

フリンクスは、3部のアレマニア・アーヘンでプロキャリアをスタートさせました。1996年にヴェルダー・ブレーメンへ移籍すると、その才能を開花。翌シーズンには28試合に出場し2得点を挙げ、一躍注目を集めました。その後、ボルシア・ドルトムントを経てバイエルン・ミュンヘンへ移籍し、リーグ優勝も経験しています。

しかし、2005年夏には「バイエルンの華やかな世界は自分の性格に合わない。再び静かな環境でサッカーに打ち込みたい。」と語り、古巣であるヴェルダー・ブレーメンに復帰。以降も同クラブ、そしてドイツ代表で中心選手として活躍しました。2010-11シーズン終了後、ブレーメンからコーチ職の打診を受けましたが、現役続行への強い意志からメジャーリーグサッカーのトロントFCへ移籍。しかし、ブレーメン時代に痛めた腰の状態が悪化し、2013年2月26日に現役を引退しました。

代表

フリンクスは、ドイツ代表としても数々の国際大会で活躍しました。2002 FIFAワールドカップでは全7試合にフル出場し、決勝進出の原動力となりました。ブラジルとの決勝戦では右ウイングバックとして出場しています。

2006 FIFAワールドカップでは、チームおよび中盤の要として活躍。初戦のコスタリカ戦では、ドイツの勝利を決定づける豪快なミドルシュートを決めました。しかし、準々決勝のアルゼンチン戦後、フリオ・クルスを殴ったとして準決勝（対イタリア戦）には出場停止処分を受け、チームも敗退。フリンクスの欠場は大きな痛手となりました。

監督経歴

2016年12月27日、SVダルムシュタット98の監督に就任。しかし、2017年12月8日には、チームが11試合勝ちなしで降格圏に沈んだため、解任されました。

エピソード

ブレーメン入団当初はアマチュアでFWだった。当時の監督トーマス・シャーフは、フリンクスのジャンプ力不足からFWには向かないと判断し、豊富なスタミナとゲーム全体を見通す能力を買ってMFにコンバートした。
気さくな人柄で知られ、自宅を訪れた子供たちと公園で一緒にボールを蹴ることもあった。
愛称の「ルッチャー」は、ヴェルダー・ブレーメンに所属していたアンドレアス・ヘルツォークが名付けた。

タイトル

クラブ

ヴェルダー・ブレーメン

DFBポカール：2回 (1998-99, 2008-09)
DFBリーガポカール：1回 (2006)

バイエルン・ミュンヘン

ブンデスリーガ：1回 (2004-05)
DFBポカール：1回 (2004-05)
DFBリーガポカール：1回 (2004)

トロントFC

カナディアン・チャンピオンシップ：1回 (2012)

代表歴

2002 FIFAワールドカップ
2006 FIFAワールドカップ
国際Aマッチ 79試合 10得点（2001年-2009年）

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