トンネウス沼

トンネウス沼

トンネウス沼は、北海道札幌市北区あいの里に位置する沼で、あいの里公園の中心的な存在です。沼の周囲は約1km、水深は約1mとされています。この沼の名称は、アイヌ語の「トンニ・ウシ」（ナラの木が生える場所）に由来します。

歴史

元々、トンネウス沼は河道の一部でしたが、河川改修の際に取り残されて沼となりました。かつては周辺にも小さな沼が点在していましたが、地域の整備が進む中で、この沼だけが公園の中心として保存されることになりました。現在、沼の周辺は札幌ニュータウン「あいの里」の住宅地として発展しています。

生物

トンネウス沼は、多くのトンボが生息する場所として知られており、特に希少なアジアイトトンボの生息地としても貴重です。自然豊かな環境が、多様な生物を育んでいます。

札幌市北区歴史と文化の八十八選

トンネウス沼は、札幌市北区が選定した「北区歴史と文化の八十八選」のうち、「5.藍の道〈あいの里コース〉」に属する「86.トンネウス沼」として選ばれています。これは、地域における歴史的、文化的価値を認めたものです。

拓北川

拓北川は、トンネウス沼から北へ流れ出る、全長約200メートルの短い川です。この川は茨戸川の支流であり、国道337号が拓北橋でこの川を越えています。

あいの里公園

あいの里公園は、札幌ニュータウンの開発時に自然を残す形で造られた都市公園です。トンネウス沼を中心に、野球場、テニスコート、複数の広場、芝生、遊具、東屋、ベンチなどが設置されており、地域住民の憩いの場となっています。沼の周囲には周回する道が整備されており、散策を楽しむことができます。

公園へのアクセス

あいの里公園は、あいの里公園駅から南東に約400メートルの場所に位置しています。公共交通機関を利用して容易にアクセスできます。

公園の管理

公園の維持管理は、従来札幌市が行っていましたが、2006年4月からは札幌市の指定管理者制度導入により、北海道造園コンサルタント・東洋実業コンソーシアムが管理運営を担当しています。この指定管理団体は、公園の維持管理だけでなく、「ネイチャーフレンドあいの里公園」と題した自然体験教室や、落葉や刈草の堆肥化事業、記念植樹会などのイベントも実施しています。


トンネウス沼とあいの里公園は、自然と人々が共生する空間として、地域に根ざした重要な場所となっています。

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