あいの里

あいの里・南あいの里

札幌市北区に位置する「あいの里」と、その南に隣接する「南あいの里」は、計画的な都市開発によって生まれた住宅地です。この記事では、それぞれの歴史、地理的特徴、交通アクセス、教育施設、公共施設などについて詳しく解説します。

概要

「あいの里」は、1980年代から開発が進められたニュータウンで、現在も南あいの里の開発が継続されています。2019年7月時点の人口は、あいの里が20,260人、南あいの里が3,968人です。郵便番号は、あいの里が002-8071から002-8075、南あいの里が002-8091です。

地理

札幌市の北東部に位置し、西側は拓北と隣接しています。周辺は篠路町拓北に囲まれており、東部はわずかに篠路町福移と接しています。地区内には、茨戸川や拓北川などの河川、トンネウス沼などの湖沼が存在します。

歴史

地名の由来

「あいの里」という地名は、この地域で明治時代に藍の栽培が盛んだったことと、「人々に愛される街」になるようにという願いを込めて名付けられました。ニュータウンの愛称として用いられていたものが、そのまま正式な町名となりました。

沿革

1882年、徳島県出身の滝本五郎・阿部興人兄弟がこの地に入植し、篠路興産社を設立。大豆、小豆などの栽培のほか、徳島県で盛んだった藍の栽培にも着手しました。1886年には本格的な製造所を建て藍の加工を開始。北海道庁の補助金も受け、事業規模を拡大しました。明治中期には、現在のあいの里から拓北にかけての一帯が興産社の農場となり、藍の作付けは篠路、丘珠、札幌、白石村、余市、仁木にまで広がりました。1890年には、内国勧業博覧会で興産社の藍玉が一等有功賞を受賞。しかし、1899年の滝本五郎の死後、化学染料の普及により藍栽培は衰退しました。

その後、興産社の土地は、月寒村の開拓者である吉田善助の所有地となり、1924年には土功組合を設立。旧石狩川（現在の茨戸川）から水路を設け、揚水場を併設して稲作を開始しました。一帯は米の一大生産地となりましたが、1975年の大型団地計画決定により水田は姿を消しました。

1980年からは、住宅・都市整備公団（現在の都市再生機構）や北海道住宅供給公社などが主体となり、札幌ニュータウンあいの里として開発が進められました。総面積は約378.2ヘクタール、計画人口は約32,000人です。2002年からは、JR札沼線の南側で、総面積49ヘクタール、計画人口4,090人の南あいの里の開発も始まり、2006年に正式な町名となりました。

交通

鉄道

北海道旅客鉄道（JR北海道）札沼線（学園都市線）
あいの里教育大駅
あいの里公園駅

道路

国道337号：地区の北端を通過
北海道道128号札幌北広島環状線：地区の中心部を東西に横断
北海道道112号札幌当別線：地区の東部を南北に縦断

バス

北海道中央バス：麻生駅、栄町駅方面へ運行。2023年12月1日をもって、札幌都心への直通便は廃止されました。
当別ふれあいバス：当別駅方面へ運行

教育施設

札幌市立あいの里東小学校
札幌市立あいの里西小学校
札幌市立鴻城小学校
札幌市立拓北小学校
北海道教育大学附属札幌小学校
札幌市立あいの里東中学校
北海道教育大学附属札幌中学校
北海道札幌あいの里高等支援学校
北海道拓北養護学校
北海道教育大学
北海道医療大学あいの里キャンパス

この地域は、北海道教育大学や北海道医療大学のキャンパスがあり、学園都市としての特色を持っています。札沼線には「学園都市線」の愛称も付けられています。

公共施設

札幌あいの里郵便局、札幌あいの里三条郵便局
あいの里公園、あいの里東公園、あいの里北公園、あいの里西公園、南あいの里公園
あいの里協働保育園

企業

ロイズコンフェクト

類似する地名

徳島県板野郡藍住町：藍の栽培が盛んだったことに由来する。

脚注

札幌市北区役所

外部リンク

* 札幌市北区役所

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