トーカン (卸売)

株式会社トーカン（英: TOKAN Co., Ltd.）は、愛知県名古屋市熱田区に本社を置く食品卸売会社です。地域に根差した食品流通の担い手として、幅広い食料品の供給を手がけています。

事業概要と特色

食品卸売を主たる事業領域とし、多岐にわたる食品を取り扱っています。特にユニーグループを主要な取引先としており、同グループの店舗への商品供給において重要な役割を担っています。企業のルーツは乾物にあり、創業当初は椎茸や海苔といった乾物を中心に取り扱っていました。また、かつては東海地方で広く知られたラジオCMを持つ「問屋スーパートーエー」というスーパーマーケットも運営しており、卸売だけでなく小売事業にも携わっていた時期があります。

社名の由来

現在の社名「トーカン」は、設立時の社名である「東海乾物株式会社」の通称に由来しています。乾物の卸売業者としてスタートした歴史を反映しつつ、親しみやすい名称として「トーカン」が採用され、現在の正式名称となりました。

沿革

企業の歴史は1947年（昭和22年）3月に「永津商店」として創業したことに始まります。その後、1949年（昭和24年）10月18日に「東海乾物株式会社」として法人化され、事業基盤を確立しました。1968年（昭和43年）11月には「株式会社東幹」に、さらに翌年の1969年（昭和44年）10月には現在の「株式会社トーカン」へと商号を変更し、社名を現在の形に整えました。

事業拡大の一環として、1984年（昭和59年）10月には株式会社東永と合併を行い、組織力および事業規模の強化を図りました。経営の透明性を高め、さらなる発展を目指し、2000年（平成12年）6月8日には名古屋証券取引所第二部に株式を上場しました。また、グループ内の再編として、2005年（平成17年）4月1日には子会社であった東海地域スパー本部株式会社を吸収合併しています。

事業連携を深めるため、2010年（平成22年）5月17日には豊田通商株式会社との間で業務・資本提携契約を締結しました。経営戦略の見直しや再編を経て、2019年（平成31年）3月27日には上場廃止を選択しました。そして、2019年（平成31年）4月1日、国分中部株式会社との間で共同持株会社であるセントラルフォレストグループ株式会社を設立し、経営統合によるシナジー効果の創出を目指す新たな一歩を踏み出しました。近年では、2021年（令和3年）4月12日に、給食向け食品卸を手がける三給株式会社およびその子会社である株式会社ヒカリを子会社化するなど、事業ポートフォリオの拡充も進めています。

関連会社

株式会社トーカングループは、複数の子会社や関連会社と共に事業を展開しています。主な子会社としては、給食向け食品卸の三給株式会社、株式会社ヒカリ、物流を担う株式会社トーシンロジテク、海苔を取り扱う太平洋海苔株式会社、椎茸を扱う王将椎茸株式会社、そして中国での事業展開を行う透康（上海）商貿有限公司などがあります。また、関連会社として株式会社豊橋トーエー、株式会社東海酒販なども存在し、グループ全体で食品流通の様々な領域をカバーしています。

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