トーセンラー

トーセンラーについて

トーセンラー（欧字名:Tosen Ra）は、日本の競走馬及び種牡馬で、2008年4月21日に生まれました。彼の名前の由来は冠名とエジプト神話の太陽神にあります。競走馬としての彼のキャリアは、特にマイルチャンピオンシップや京都記念などのレースでの優秀な成績により、多くのファンから愛されました。

競走成績

トーセンラーは2010年11月7日、京都競馬場における2歳新馬戦でデビューし、見事に1着となりました。その後もエリカ賞や福寿草特別で3着に入るなど順調な成績を収め、初めての重賞であるきさらぎ賞では、最後の直線で逃げるリキサンマックスを捉え、重賞を初制覇しました。

皐月賞へ向けた準備をしていたトーセンラーですが、2011年3月11日に発生した東日本大震災に見舞われ、放牧中の宮城県山元町での生活が一時困難になりました。しかし、幸運にも津波の直撃を免れ、2日がかりで栗東に帰厩することができました。その年の皐月賞では7着、日本ダービーでは11着という結果に終わりましたが、秋にはセントライト記念で2着、菊花賞では3着に入る成績を収めました。

4歳になった2012年には、初戦の京都記念で4着となり、その後も走り続けましたが、勝利には繋がりませんでした。5歳になった2013年、彼は再び能力を発揮し、京都記念でショウナンマイティを差し切って久々の勝利を飾ります。その後、天皇賞（春）で2着、宝塚記念で5着に入賞しました。そして秋には京都大賞典で3着となり、マイルチャンピオンシップでの勝利は印象的なものとして記憶されています。このレースでの勝利により、騎乗した武豊騎手はJRA史上初となるGI競走100勝を達成しました。

6歳では複数のレースに出走しましたが、最終的に京都記念で2着、安田記念で14着、有馬記念で8着という結果に終わり、競走馬としての登録は間もなく抹消されました。彼は生涯で4勝を挙げ、その全てが京都競馬場での外回りコースでのものでした。また、全レースで5着以内に入賞しており、「京都巧者」として知られています。特に外回りコースの下り坂を生かした瞬発力は高く評価されましたが、渋った馬場には苦手意識があったようです。

引退後の活動

引退後、トーセンラーはレックススタッドで種牡馬として新たなキャリアをスタートしました。2016年にはブリーダーズ・スタリオン・ステーションに移動し、以降は国内シャトルの形で2年ごとに移動を繰り返しています。2021年6月には、彼の産駒であるザダルがエプソムカップで優勝し、産駒の重賞初制覇を達成しました。2023年10月30日にはレックススタッドを退厩し、2024年からはエスティファームでの生活を始める予定です。

主な産駒

トーセンラーの主な産駒には、2016年産のザダル（2021年エプソムカップ、2022年京都金杯）や2019年産のドロップオブライト（2024年CBC賞）などがいます。彼の血統背景には、半兄のFlower Alleyや全弟のスピルバーグが名を連ねており、競馬ファンにとって注目の存在となっています。今後の種牡馬としての活躍も期待されます。

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