ドイツ共産党 (DKP)

ドイツ共産党（DKP）とは

ドイツ共産党（Deutsche Kommunistische Partei、略称DKP）は、ドイツにおける共産主義、マルクス・レーニン主義を掲げる政党です。

歴史

西ドイツにおけるKPD活動禁止とDKP結成

第二次世界大戦後、ドイツは東西に分断されました。西ドイツでは1956年、連邦憲法裁判所の判決により、ドイツ共産党（KPD）の活動が禁止されました。しかし、米ソ間のデタントが進むにつれ、ソ連や東ドイツはKPD禁止措置の撤回を求めました。当時の西ドイツ政府は、KPDの禁止措置撤回は拒否したものの、新たな共産主義政党の結成を容認する方針を打ち出しました。そして1968年9月、新たに合法政党としてドイツ共産党（DKP）が結成されました。

低迷期

DKPは合法政党として認められたものの、西ドイツにおける党勢は振るわず、連邦議会選挙での得票率は0.3%に届きませんでした。州レベルの選挙でも、ハンブルク市で3.1%を獲得したのが最高で、5%阻止条項を超えることはできませんでした。1970年代後半以降は党の活動は低調となり、1980年代以降は連邦・各州レベルで候補者擁立も困難な状況となりました。

DKPは財政面で東ドイツの支配政党であったドイツ社会主義統一党（SED）からの支援に依存していました。そのため、SEDの西ドイツにおける友党もしくは代弁者的な存在と見なされ、連邦憲法擁護庁の監視対象となりました。

ドイツ再統一後

1990年のドイツ再統一後、DKPはSEDからの支援を失い、党員数は激減しました。その後は、ほとんど泡沫政党と化し、連邦憲法擁護庁の監視も継続されていますが、党自体は存続しています。一方で、SEDの後継政党である民主社会党への移行を良しとしない旧SED党員の一部がDKPに流入しています。

2008年のニーダーザクセン州議会選挙では、党員のクリステル・ウェーグナーが左翼党の名簿から当選しましたが、当選直後にベルリンの壁再建などを主張したため、左翼党を除名されました。2011年のバーデン＝ヴュルテンベルク州議会議員選挙では、全州でわずか104票しか獲得できないなど、党勢の低迷が続いています。

現状と課題

ドイツ共産党は、ドイツ統一後、党員数や支持を失い、政治的な影響力は大きく低下しました。しかし、現在も党としての活動は継続しており、マルクス・レーニン主義の思想を広める活動を行っています。今後の党勢拡大に向けて、新たな支持層の獲得や党の組織改革などが課題となっています。

参考文献

ドイツ共産党公式ウェブサイト
Unsere Zeit (UZ) Socialist Weekly Newspaper
* People's Weekly World, June 22, 2009

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