ドゥ・ヤ

ドゥ・ヤ (Do Ya)

ザ・ムーヴが1971年に発表した楽曲「ドゥ・ヤ」は、バンドのラストシングル「カリフォルニア・マン」のB面を飾りました。作曲はジェフ・リンですが、リードボーカルはロイ・ウッドが担当（ミドル部分のみジェフが担当）しています。

楽曲の概要

B面曲でありながら、ラジオでのオンエア回数はA面曲を上回り、数多くのアーティストによってカバーされています。ワーキングタイトルは「Look Out Baby, There's a Plane A Comin」であり、これは曲の最後にロイが叫ぶ声として確認できます。

エレクトリック・ライト・オーケストラ (ELO) の初期のライブでは、「10538 序曲」の中に組み込まれたり、メドレーの一部として演奏されていました。2005年にリマスター版として発売されたアルバム「メッセージ・フロム・ザ・カントリー」には、ボーナストラックとして収録されています。

ジェフ・リンは近年、この楽曲について「ドラムの音が小さすぎる。プロデューサーとして未熟だった。」と述懐しています。

エレクトリック・ライト・オーケストラのバージョン

ジェフ・リンは自身のバンド、ELOでこの曲をリアレンジしました。その理由として、「カバーバージョンが多数存在するにもかかわらず、作曲者がジェフ・リンであるという事実があまり知られていないため」とされています。このリアレンジバージョンは、ELOのアルバム「オーロラの救世主」に収録されました。

オリジナルバージョンからの変更点としては、ジェフ・リンが全編のボーカルを担当していること、ストリングスセクションが追加されたこと、歌詞が追加・変更されたこと、そしてエンディングがよりドラマチックになったことなどが挙げられます。以降、ジェフ・リンはライブではこのELOバージョンを基に演奏しています。

その他の情報

2001年のZoomツアーでは、この曲がオープニングナンバーとして演奏されました。
2012年10月には、ジェフ・リンがELO時代の楽曲をセルフカバーしたアルバム『Mr. Blue Sky: The Very Best of Electric Light Orchestra』に、この曲のリメイクが収録されました。リメイクはELOバージョンを基にしていますが、カウベルの音はザ・ムーヴのバージョンを意識していると考えられます。ジェフ・リンは、ザ・ムーヴ、ELO、そしてソロと、3つの異なる形態でこの曲を発表したことになります。
* トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズが1982年に発表した楽曲「Change Of Heart」は、「ドゥ・ヤ」を目指して作曲されたというエピソードがあります。

「ドゥ・ヤ」は、ジェフ・リンの音楽キャリアにおいて重要な位置を占める楽曲であり、その多様なバージョンと影響力は、彼の才能を象徴するものと言えるでしょう。

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