ドラえもんのひみつ道具 (あな-あん)

ドラえもんのひみつ道具：あ行(あな～あん)のひみつ道具たち

この記事では、藤子・F・不二雄先生原作の『ドラえもん』シリーズに登場するひみつ道具の中で、「あな」から「あん」で始まるものの詳細を解説します。それぞれの道具の機能、使用方法、そして作品における活躍などを詳しく見ていきましょう。アニメ版での描写との違いについても触れながら、より深い理解を目指します。

あなただけの物ガス

『てんとう虫コミックス』42巻などに登場するこのガスは、吹き付けられた対象を吹き付けた人の所有物にしてしまうという、驚くべき効果を持っています。無生物であれば、所有者の意のままに動き出し、他者から逃げるようになります。食べ物や貯金箱は跳ねたり転がったり、本であれば蝶のように舞い上がり、他人が読むことができなくなります。生物の場合は、所有者のそばを離れなくなり、他の人とは極端に言葉を交わさなくなります。しかし、無生物は比較的従順な一方、生物は所有者の意に反する行動をとる場合もあるなど、扱いは難しい道具です。ガス噴出量を調整するねじも備わっており、注意が必要です。

穴ほり機

『てんとう虫コミックス』2巻「地下鉄をつくっちゃえ」に登場する、地底戦車型の掘削機です。先端にドリル、ガラス張りの操縦席、無限軌道と、その姿は迫力満点。作中ではのび太とパパの会社までの地下鉄建設に使用されました。現実のシールド掘削機をはるかに凌駕する掘削速度を誇る一方、機械の冷却や故障といった問題も発生しました。また、川に誤って進入した際にも水漏れはなかったことから、高い防水性能も備えていると考えられます。ドラミちゃんも似たような「地底探検車」を所有しているようです。1974年12月25日、この穴ほり機によって地下鉄が開通したものの、既存の地下鉄路線と交差したため廃線となってしまいました。

アニメーカー

『てんとう虫コミックス』24巻「アニメ制作なんてわけないよ」に登場。セルアニメーション制作の全工程を自動で行う機械です。原画、脚本からセル彩色、撮影まで、全てをこなす万能ぶりを発揮します。アニメ版ではデジタルアニメーションにも対応できるようになっています。さらに、機械による声の合成も可能で、作中ではのび太とドラえもんはそれぞれ大山のぶ代さんと小原乃梨子さんの声（原作当時の担当声優）を希望していました。アニメ版第2期では、水田わさびさんと大原めぐみさんの名前が挙げられています。スタッフロールの作成機能も備えていますが、作業を全て任せてしまうとスタッフロールの大半が「アニメーカー」となり、自分の名前が載らなくなるという欠点も。

アニメスプレー、アニメばこ

「アニメスプレー」は、『ぴっかぴかコミックス』1巻に登場。描いた絵に吹き付けると、絵が動き出すという、子供心をくすぐる道具です。一方「アニメばこ」は『てんとう虫コミックス』44巻に登場するトランク型の道具で、マンガや絵日記などの書籍をアニメーションに変換して見せてくれます。声の吹き込み方法などは不明な点も多いですが、マンガ以外の書籍にも対応できる多様性が魅力です。

アパートごっこの木

『てんとう虫コミックス』10巻「アパートの木」に登場。小さな木の苗を植えると、わずか10分でアパートほどの大きさになるという、不思議な木です。地下茎に無数の部屋が形成され、地上にはトンネル状の穴が開いた切り株が現れます。子供向けの遊び道具として作られたため、一晩で腐ってしまいます。アニメ版では、土壁は手で掘れるほど柔らかく、防音効果も確認されています。

あべこべクリーム

『てんとう虫コミックス』1巻「雪でアッチッチ」や『ドラえもん のび太の魔界大冒険』に登場する軟膏です。塗ると、周囲の温度感覚が逆転します。熱いものは冷たく、冷たいものは熱く感じます。効果の強さや持続時間は作品によって異なり、場合によっては危険なほど強力な効果を発揮することもあります。物体にも効果があり、劇中では空飛ぶじゅうたんに塗布することで炎から逃れる場面もありました。

あべこべ世界ミラー

『ドラえもん カラー作品集』1巻「あべこべ世界ミラー」に登場。鏡面世界へ入ることができる道具です。「入りこみ鏡」と似ていますが、このミラーの場合は、性格や特徴が逆転した人物が存在しています。アニメ版ではあべこべ世界の玉子が登場し、原作とは異なる描写が見られます。

アベコベマイク、アベコンベ

「アベコベマイク」は『てんとう虫コミックス』38巻に登場し、音量を逆転させるマイクです。小さな声を大きく、大きな声を小さく再生します。「アベコンベ」は『てんとう虫コミックス』4巻に登場。触れた対象の性質や常識を逆転させる道具で、その効果は予測不能な部分もあります。アニメ版では、使い勝手の悪さからポケットの奥深くにしまわれていたものの、再登場して活躍する場面もあります。

天の川鉄道乗車券

『てんとう虫コミックス』20巻「天の川鉄道の夜」に登場。未来の宇宙鉄道の乗車券です。切符に付属のハサミを入れると列車が到着し、目的地まで移動できます。アニメ版では設定が追加・変更されています。2111年に廃止されたものの、観光用などで運行されることもあります。

雨男晴れ男メーター、雨そうじき、アメダスペン、雨ふりがさ

「雨男晴れ男メーター」は『てんとう虫コミックス』34巻に登場し、雨男・晴れ女を数値で計測します。「雨そうじき」は雨を吸い込む掃除機です。「アメダスペン」は地図に描いた場所に天候変化を起こすペンです。「雨ふりがさ」は雨を避ける傘ですが、詳細は割愛します。

あめんぼう

『ドラえもん カラー作品集』3巻「あめんぼう」に登場する、アメンボのように水面を歩けるようになる不思議な食べ物です。食べすぎると、入浴できない状態が続くというデメリットも。

アヤカリン

『てんとう虫コミックス』20巻「アヤカリンで幸運を」に登場する飲み薬です。幸運な人に触れることで、その幸運にあやかれます。幸運の強さや時間は比例関係にあります。

あやつりそっくり風船

『ドラえもんプラス』3巻「あやつりそっくりふうせん」に登場。膨らませると自分のそっくりになり、装着したバンドの動作を真似します。視覚情報のみを反映するため、周囲の音声は認識できません。

あらかじめアンテナ、あらかじめ日記

「あらかじめアンテナ」は『てんとう虫コミックス』11巻に登場。未来の出来事を予測し、対応するよう促すアンテナ型の道具です。「あらかじめ日記」は『てんとう虫コミックス』16巻に登場。未来の出来事を書くと現実化する強力な道具で、その危険性から、悪用された場合の影響も懸念されます。記述の取り消し方法も作品によって異なっています。

あとさき日記、未来ノート

「あとさき日記」は「あらかじめ日記」に類似した道具で、起こした事態を収拾するために使用されましたが、結果的に幻の道具となってしまいました。「未来ノート」は『ドラえもん のび太と未来ノート』に登場し、書いたことが未来に影響を与えるノートです。

アラビンのランプ

『てんとう虫コミックス』1巻「ランプのけむりオバケ」に登場。ランプを擦ると煙のロボットが現れ、命令を実行しますが、その方法は乱暴で強引です。蓋のつまみが命令取消しボタンになっています。

アリガターヤ

『ドラえもんプラス』3巻「アリガターヤ」に登場。頭上に浮かべると、どんな言葉でもありがたく聞こえるように変換する天使の輪型の道具です。

ありがたみわかり機

『てんとう虫コミックス』19巻「ありがたみわかり機」に登場。赤いボタンを押すと特定の物との接触を失い、その物のありがたみを理解させます。白いボタンで元に戻せます。

アリと同じにおいのガス

『てんとう虫コミックス』25巻「羽アリのゆくえ」に登場。アリの巣に侵入する際に、アリからの攻撃を防ぐために使用します。アニメ版では有効時間が設定されています。

アルバイト料先ばらい円ピツ

『てんとう虫コミックス』25巻「円ピツで大金持ち」に登場。紙に金額を書くと現金として使える鉛筆型の道具です。ただし、書いた金額分のアルバイトをしなければなりません。

アワセール

『てんとう虫コミックス』38巻「どっちがウソか! アワセール」に登場。光線を当てられたものは、都合の良いように話や行動を合わせてくれます。

アンキパン

『てんとう虫コミックス』2巻「テストにアンキパン」に登場する、書かれた内容を暗記できる食パンです。食べ過ぎるとお腹を壊す可能性があります。様々な商品化もされています。

アンケーター

『てんとう虫コミックス』28巻「しずちゃんの心の秘密」に登場。人物の遺伝情報を読み取り、擬似人格を形成する機械です。質問に正直に答えます。

暗号解読機

『てんとう虫コミックス』28巻「大ピンチ! スネ夫の答案」に登場。どんな暗号でも解読できる機械ですが、宿題は解読できません。

安全ガス、安全カバー、安全たき火、あんぜんネット、安全花火

これらの道具はそれぞれ、危険から身を守るための道具です。安全ガスは台風の中でも安全を確保、安全カバーはあらゆる衝撃から身を守る、あんぜんネットは落下時の安全を確保します。安全たき火や安全花火は、火災の危険性を軽減した道具です。詳細は割愛します。

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