ドラゴンクエストIX 星空の守り人

ドラゴンクエストIX 星空の守り人：詳細解説

2009年7月11日、スクウェア・エニックスよりニンテンドーDS向けに発売されたロールプレイングゲーム『ドラゴンクエストIX 星空の守り人』。シリーズナンバリングタイトルとしては初めてオンラインマルチプレイ要素を搭載した作品として、大きな話題を呼びました。キャッチコピーは「そして、僕たちは天使と呼ばれていた」。

ゲーム内容

本作では、プレイヤーは天使として生まれ、地上に降り立った主人公となり、世界を救う冒険に出かけます。最大4人のパーティを組み、個性豊かな仲間たちと共に、広大な世界を冒険します。

システム

キャラクターメイキング: 性別、容姿、名前、職業など、細部までこだわって自分だけのキャラクターを作成できます。アバターのような感覚で、冒険を進めるごとに見た目を変化させることも可能です。

職業システム: 『ドラゴンクエストIII』と同様に、戦士、魔法使い、僧侶など様々な職業があり、転職によって能力を強化できます。さらに、レベル99に達した職業を維持したまま、レベル1からやり直せる「転生システム」も搭載されています。

戦闘システム: 従来のコマンド選択式ターンバトルをベースに、フィールド上のモンスターとのエンカウント方式を採用しています。新たな「ひっさつ」コマンドによる必殺技や、コンボによるダメージボーナスなど、戦略的な戦闘が楽しめます。

マルチプレイ: ニンテンドーDSワイヤレスプレイを利用して、最大4人での協力プレイが可能です。仲間と協力して強大な敵を倒したり、宝箱を開けたりすることで、より一層冒険を楽しめます。ただし、物語の重要な宝箱はホストプレイヤーだけが開けることができます。

クエストシステム: 街の人々からの依頼をこなすことで、様々な報酬が得られる「クエスト」が多数用意されています。本編とは別に、自由に楽しめる要素となっています。

宝の地図: ストーリー中盤から登場する「宝の地図」は、隠されたダンジョンへの鍵となります。ダンジョン内は自動生成され、クリアすると新たな地図が手に入り、冒険は続きます。すれ違い通信で他のプレイヤーと地図を交換することもでき、これが社会現象になるほどの人気要素となりました。中には、歴代ボスとの戦闘を挑める特別な地図も存在します。

Wi-Fi通信: 追加クエストの配信や、アイテムの購入などが可能なオンラインサービスが提供されていましたが、2014年5月20日にサービスが終了しています。

ストーリー

主人公は天使界に住む天使の一人です。地上の人々の感謝のオーラを集めることで実る「女神の果実」を、世界樹に捧げる役目を担っていました。しかし、ある事件によって果実は地上に散らばり、主人公も地上に落ちてしまいます。翼と光輪を失い、人間の世界で生きることを余儀なくされた主人公は、失われた果実を探し、世界を救う冒険に旅立ちます。

登場人物

個性豊かな仲間キャラクターや、個性的な敵キャラクターたちが物語を彩ります。主人公の師匠であるイザヤール、宿屋の主であるルイーダ、天の箱舟の運転手サンディなど、魅力的なキャラクターたちが冒険をサポートします。また、ガナン帝国の皇帝や将軍など、強力な敵キャラクターとの戦闘も本作の魅力の一つです。

開発と反響

本作の開発には、レベルファイブとスクウェア・エニックスが共同で携わっています。発売前には、オンラインアクションRPGという新しい試みへの期待と不安が入り混じった意見が多く見られました。しかし、発売後は、すれ違い通信やマルチプレイといった新要素が好評を博し、シリーズ最高の出荷本数を記録する大ヒットとなりました。すれ違い通信を通じて、各地でコミュニティが形成されるなど、社会現象にもなりました。

まとめ

『ドラゴンクエストIX 星空の守り人』は、シリーズの伝統を受け継ぎながら、オンライン要素や自由度の高いキャラクターメイキングなど、革新的な試みを取り入れた作品です。発売当時の社会現象からもわかる通り、多くのプレイヤーを魅了し、ドラゴンクエストシリーズの歴史に大きな足跡を残しました。その革新性と人気は、後続作品にも大きな影響を与えていると言えるでしょう。

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