ドラゴンボール 摩訶不思議大冒険

ドラゴンボール 摩訶不思議大冒険

『ドラゴンボール 摩訶不思議大冒険』は、1988年7月9日に公開された劇場版アニメの第3作目です。この作品は、夏の恒例イベントである東映まんがまつりの一環として上映され、同時に『ビックリマン 無縁ゾーンの秘法』『闘将!!拉麺男』『仮面ライダーBLACK 恐怖!悪魔峠の怪人館』といった他作品と共に公開されました。

収入と映像媒体

興行的には成功を収め、邦画配給収入は6億3000万円、観客動員数は約190万人に上りました。1996年初頭時点でのビデオ販売本数は2万4千本に達し、再度の注目を浴びるきっかけとなりました。作品の形式は、原作のストーリーを再構成したオリジナルの総集編であり、テレビアニメ版とは異なる設定やキャラクターの関係が描かれています。この点について『DRAGON BALL大全集』でも詳細に解説されています。

あらすじ

物語は、ミーファン国の皇帝である餃子の花嫁・ランランが行方不明になるところから始まります。大臣である鶴仙人は、ドラゴンボールを集めるために国を挙げて捜索活動を展開しますが、現地住民を強制的に働かせるなど非道な手段を取っています。この時期、ミーファン国では武道大会が開催されており、この大会で優勝することが褒賞として用意されています。主人公の孫悟空とクリリンは、ウパとボラと共にこの大会に参加し、自らの腕前を試すと同時に国の不正を糾弾しようとするのです。

主なキャラクター

ドラゴンボールのキャラクターたちはそのままの姿で登場しますが、設定や性格は大幅に改変されています。具体的には、孫悟空（声：野沢雅子）は武道家を目指して修行中の少年。友人でありライバルのクリリン（声：田中真弓）も同様に亀仙人の弟子です。

亀仙人（声：宮内幸平）は、彼らを見守る賢者で、愛嬌のある性格を持っています。物語の中では、ランチ（声：小山茉美）やブルマ（声：鶴ひろみ）、ヤムチャ（声：古谷徹）なども登場し、それぞれの個性が描き出されます。

特に注目すべきは、鶴仙人（声：永井一郎）で彼の陰謀は故事の中心に位置します。彼は幼い皇帝の餃子を利用し、帝国の支配を強化するために非道な方法を選ぼうとします。敵として登場する桃白白（声：大塚周夫）は冷酷非道な殺し屋であり、物語の張り詰めた緊張感を生み出します。

スタッフと音楽

本作の制作には多くの才能が集結しました。監督は竹之内和久が担当し、音楽には菊池俊輔が名を連ねています。また、主題歌には「魔訶不思議アドベンチャー」が用意され、印象的なメロディが作品の雰囲気をさらに盛り上げています。

映像ソフトと関連商品

映像ソフトのリリースも多岐にわたります。1988年12月にVHSが発売され、2006年と2009年にはDVD化、さらに2019年にはBlu-rayとしても再リリースされました。また、関連書籍も出版されており、作品の人気を支えています。

この作品は、ドラゴンボールシリーズの中でも特にユニークな位置づけを持ち、多くのファンに愛され続けています。

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