ドラゴンボールZ この世で一番強いヤツ

ドラゴンボールZ この世で一番強いヤツ

『ドラゴンボールZ この世で一番強いヤツ』は、1990年3月10日に公開された『ドラゴンボール』シリーズの劇場版第5作です。この映画の監督は西尾大介で、キャッチコピーは「悟空、悟飯!!謎のツルマイツブリ山へ向かえ!!」です。本作は春休みの東映アニメまつりの一環として上映され、同時に『悪魔くん ようこそ悪魔ランドへ!!』や『魔法使いサリー（第2作）』が公開されました。

映画の位置付けと背景

この映画の物語は、正確には「ベジータ戦〜悟空ナメック星到着までの間」が舞台となり、シリーズ内の重要な時間軸に位置しています。ただし、物語中では、ナメック星にいるはずの悟飯が地球にいるという矛盾も示されています。特に、本作では悟飯の力がまだ未熟であり、不思議な力を持つ子供として描かれています。また、亀仙人が再び戦う姿や、チチの母親としての強烈な教育ママぶりが印象的です。劇場版の名セリフとして知られるクリリンの「何でオレだけ…」が初めて登場するのもこの作品です。

あらすじ

物語は悪の科学者Dr.ウイローが50年の時を経て復活するところから始まります。彼の助手であるDr.コーチンはドラゴンボールを集め、永久氷壁の中からウイローを復活させました。ウイローは、地上最強の肉体を求め、そのターゲットとして亀仙人に目を付けます。彼は自らが創り出した三体の凶暴な戦士たちを操り、亀仙人との戦いを挑みます。

物語の中では、ウーロンの助けを求めた悟空たちが現れ、すぐに戦局は混沌としていきます。彼らの前に立ちふさがるのは凶暴戦士たちだけでなく、洗脳されたピッコロも加わります。ウイローは悟空の戦闘力の高さに気付き、彼の体を手に入れようと企むのです。

登場人物

この映画には数多くのキャラクターが登場します。主要なキャラクターには、孫悟空（野沢雅子）、ピッコロ（古川登志夫）、クリリン（田中真弓）、ブルマ（鶴ひろみ）、亀仙人（宮内幸平）、チチ（荘真由美）、ウーロン（龍田直樹）が含まれます。また、新たな敵として登場するDr.ウイロー（中田浩二）やその助手Dr.コーチン（矢田耕司）も重要な役割を果たします。

Dr.ウイローとその助手

Dr.ウイローは、かつての科学者としての名声がありながら、狂気に満ちた思想によって追放されていました。彼は頭脳のみの存在として復活し、自身の科学力によって人類を支配しようとしています。彼には特異な能力があり、悟空の気を察知する能力や、驚異的な防御力を持つ巨体のサイボーグとしての姿も備えています。

一方、彼の助手であるDr.コーチンは、冷酷かつ狂気の科学者で、ウイローを神のように崇めています。彼自身もバイオテクノロジーの天才であり、戦士たちを創り出す能力を持っています。

結末

物語の最後では、ウイローの復讐が果たされるかのような戦闘が続きますが、悟空は最終的にウイローを4倍界王拳で地球の外に吹き飛ばし、彼の計画を阻止します。映画はアクションとドラマ、友情が交錯した展開で観客を魅了します。

音楽とスタッフ

オープニングテーマには「CHA-LA HEAD-CHA-LA」が使用され、エンディングテーマは「戦（I・KU・SA）」が流れます。音楽は菊池俊輔が手掛け、スタッフには原作の鳥山明、脚本の小山高生などが名を連ねています。

この映画は、ドラゴンボールシリーズの中でも多くの要素を詰め込んだ作品として、ファンには欠かせない一作です。

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