ドリームラッシュ

ドリームラッシュ - 宮沢りえのデビューシングル

「ドリームラッシュ」（DREAM RUSH）は、宮沢りえの記念すべきデビューシングルです。この楽曲は1989年9月15日にCBSソニー（現：ソニー・ミュージックレコーズ）からリリースされました。その背後には、当時の音楽シーンを代表するプロデューサー小室哲哉の強い関与がありました。

小室哲哉のプロデュース

小室哲哉は、「ただ楽曲を提供するのではなく、アーティストとしての彼女を発見し確立させたかった」と語っています。彼は、楽曲制作の全過程に関わりを持ち、ミキシングの段階だけでなく、ビジュアルのスタイルやプロモーション戦略にも深く関与しました。具体的には、ファッションやジャケット写真、ミュージックビデオの選定にまで声を上げ、その成果が「ドリームラッシュ」のプロモーションに寄与しました。また、フォントのサイズについても意見を述べるなど、細部にわたるトータルプロデュースを行いました。

小室は「アイドルとして既に確立されていたりえさんを、どのように歌手として成長させるかに頭を悩ませた」と述べ、彼の日々の努力が後の音楽製作に大きな影響を与えたことが伺えます。この経験は、後に田中美奈子や観月ありさの楽曲制作にも受け継がれ、音楽プロデュースの新しいスタイルを生み出しました。

レコーディングと参加アーティスト

記念すべきレコーディングは1989年8月4日にCBSソニー信濃町スタジオで公開され、多くの観衆の前で行われました。このセッションには、日本の有名なギタリストであるB'zの松本孝弘も参加しており、楽曲に特別な色合いを与えました。

テレビ番組での影響

「ドリームラッシュ」は、フジテレビ系の人気番組「邦ちゃんのやまだかつてないテレビ」において、山田邦子のものまねによって取り上げられるなど、多くのメディアでも注目されました。彼女のサビ前でのパフォーマンスは、その後多くの視聴者に印象を残すこととなりました。

チャート成績と評価

発売日のタイミングは、平成改元後初の敬老の日に合わせたもので、オリコン週間チャートでは初動9千枚を売り上げて2位に初登場。総売上は34万枚に達し、チャートには22回も登場しました。特に、1989年9月28日に放送されたTBS系『ザ・ベストテン』の最終回で第7位にランクインし、本人の出演はなかったもののその存在感を示しました。また、他の歌番組にも出演する一方で、特定の番組には登場しないことも多く、その神秘的なイメージがさらなる注目を集めました。

収録曲と制作クレジット

本シングルには2曲が収録されています。

1. ドリームラッシュ
作詞：川村真澄
作曲・編曲：小室哲哉・久保こーじ
演奏時間：4分32秒

2. 秘密がいっぱい
作詞：川村真澄
作曲：小室哲哉
編曲：佐藤準
演奏時間：5分10秒

「ドリームラッシュ」はただのデビューシングルではなく、宮沢りえの音楽キャリアのスタートを象徴する重要な作品として、今なお多くの人に愛されています。この曲の成功は、多くのアーティストやプロデューサーにとっても、インスピレーションとなり続けていることでしょう。

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