ドルフィンバレイ

ドルフィンバレイ：広島県にあったスキー場の歴史と記憶

ドルフィンバレイ（旧ヒババレイスキー場）は、1987年に広島県庄原市比和町越原にオープンしたスキー場です。比婆山連峰の立烏帽子山の稜線、池ノ段峰の西緩斜面に位置し、上質な雪質が特徴でした。

概要

県北地域ではいち早くオープンするスキー場として知られ、リーズナブルなリフト料金も魅力で、多くのスキーヤーやスノーボーダーが訪れました。運営は、スノーリゾート猫山と同じくツネイシホールディングス・常石ポートサービスカンパニーが行っていました。

開業当初は、地元で語り継がれる未確認生物ヒバゴンにちなんで「ヒババレイスキー場」という名称でした。しかし、常石ポートサービスの親会社である常石造船が計画した「ドルフィンリゾート計画」の一環で、1997年に「ドルフィンリゾートヒババレイ」と名称変更されました。さらに1998年には「ドルフィンバレイ」と改名。マスコットキャラクターもヒバゴンからイルカへと変更されました。

しかし、残念ながら「ドルフィンリゾート計画」は頓挫し、ドルフィンの名を冠するリゾート施設は、このスキー場のみとなってしまいました。2006年3月26日に全営業を終了し、2007年度をもって閉鎖。跡地は農園となる予定でしたが、その後の状況は不明です。

シーズンとアクセス

毎年12月中旬から3月中旬までが滑走可能期間でした。

鉄道でのアクセスは、芸備線の本数が少ないため、利便性は高くありませんでした。そのため、来場者のほとんどが自動車を利用していました。

鉄道利用：JR芸備線 備後庄原駅から約29km。タクシーで約40分。
自家用車利用：中国自動車道 庄原ICより国道432号→県道255号経由で約50分。1200台収容可能な駐車場がありました（普通車1000円）。
ツアーバス：JR広島駅前から旅行会社やバス会社が企画するツアーバスも運行されていました。

コースとリフト

コースは、「ダスキーコース」「フラッシャーコース」「ヘクターコース」「スピナーコース」「ピールコース」の全5コース。ボードパークも設置されていました。

全コースでスノーボードの滑走が可能でした。特にヘクターコースは、人工降雪機ICSにより、シーズン中は常に安定したコンディションで滑走できました。

リフトは最新式ではなかったため、速度はやや遅めでした。

ダスキーコース及びフラッシャーコース（上級）：第3リフト 750m（2人乗り）
ヘクターコース（初・中級）：第1リフト 742m（2人乗り）、第4リフト 550m（2人乗り）
スピナーコース及びピールコース（初・中級）：第2リフト 722m
ピールコース（初級）：斜面中腹より第5リフト 290m（2人乗り）

周辺情報

比婆道後帝釈国定公園

関連リンク

ドルフィンバレイ公式HP - ウェイバックマシン
常石ポートサービス株式会社HP - ウェイバックマシン

ドルフィンバレイは閉鎖されましたが、その名はかつて広島のスキーシーンを彩ったゲレンデとして、記憶に刻まれています。

もう一度検索