ドレミファ娘の血は騒ぐ

『ドレミファ娘の血は騒ぐ』

『ドレミファ娘の血は騒ぐ』（ドレミファむすめのちはさわぐ）は、1985年に公開された日本映画で、黒沢清が監督を務めました。本作は、女優洞口依子の映画初主演作品でもあります。これからの制作背景やストーリーを詳しく見ていきましょう。

概要

本作は、黒沢清にとって監督としての第二作目であり、彼は『神田川淫乱戦争』で映画監督としてデビューしました。また、洞口依子が『GORO』の「激写」で名を知られるようになった後の初の映画で、彼女のキャリアの重要な一歩です。制作当初は『女子大生・恥ずかしゼミナール』というタイトルが付けられていましたが、シナリオの初稿は『産地直送　もぎたてのお尻』と呼ばれていました。この映画は、元々日活ロマンポルノとして製作される予定でしたが、納品が拒否され、制作陣はからみのシーンを削減し、他のシーンを追加して編集し直しました。最終的には、タイトルを『ドレミファ娘の血は騒ぐ』に変更し、公開に至りました。

映画の中には、加藤賢崇が淡谷のり子の「ルンバ・タンバ」を歌う印象的なシーンもあります。また、終盤にはCMNF（Clothed Male, Nude Female）というテーマのシーンがあり、女性はヌードとして描かれている一方で、男性は全くヌードにならないという独特なスタイルが視覚的なインパクトを持っています。

あらすじ

物語は、主人公の秋子が高校時代の先輩である吉岡を訪ねるところから始まります。彼女は地方から東京郊外にある大学へ向かいますが、そこで目にしたのは、吉岡を含む大学生たちが乱痴気騒ぎを楽しむ姿でした。この状況に失望感を抱く秋子は、大学のゼミで教授をつとめる平山に声を掛けられます。平山教授は、秋子に「実験」への協力をお願いするのですが、これが彼女の新たな経験の始まりとなります。

スタッフとキャスト

この映画のスタッフには、監督の黒沢清をはじめ、脚本には黒沢と万田邦敏、プロデューサーには山本文夫が名を連ねています。また、撮影を担当するのは瓜生敏彦、音楽には東京タワーズと沢口晴美が起用されました。

キャスト陣には、主演の秋子を演じる洞口依子の他、平山教授に伊丹十三、エミ役の麻生うさぎ、吉岡役の加藤賢崇などが参加しています。その他にも多くのゼミ生キャストが揃っており、物語を彩ります。

まとめ

『ドレミファ娘の血は騒ぐ』は、黒沢清監督が手掛けた映画の中でも特異な作品であり、その制作背景やストーリーが非常に興味深いです。また、当時の文化や社会の一端を垣間見ることができる点でも、価値ある映画と言えるでしょう。洞口依子の初主演作としても評価されている本作は、今も多くの映画ファンに愛されています。

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