万田邦敏

万田邦敏について

万田 邦敏（まんだ くにとし、1956年5月1日生まれ）は、日本の映画監督、脚本家、そして映画批評家として知られています。彼は東京都に生まれ育ち、立教大学現代心理学部の映像身体学科で教授を務めています。彼の妻である万田珠実とは映画『Unloved』や『接吻』で共に脚本を手掛けており、二人三脚で創作活動を行っています。

教育と初期のキャリア

万田は1975年に東京都立日比谷高等学校を卒業し、立教大学法学部に進みました。そこで彼は著名な映画評論家である蓮實重彦の指導を受けました。大学在学中には、黒沢清と共に8mm映画を制作するパロディアス・ユニティーのメンバーとして活動しました。さらに、黒沢の映画『神田川淫乱戦争』では美術に携わり、『ドレミファ娘の血は騒ぐ』では共同脚本と助監督としても経験を積みました。

その後、彼は映画批評を雑誌に執筆し、PRビデオやテレビドラマの演出を通じてその才能を広めていきました。1996年には押井守が総合監修を務める『宇宙貨物船レムナント6』で劇場映画監督としてのキャリアをスタートしました。

代表作と受賞歴

万田の作品は数多くの映画祭で評価されており、特に2001年に発表した『Unloved』は第54回カンヌ国際映画祭の「批評家週間」に出品され、エキュメニック新人賞とレイル・ドール賞を受賞しました。また、2004年には『ダムド・ファイル』の特別エピソードである『あのトンネル』が同じくカンヌの「監督週間」に出品されました。

2006年には、阪神・淡路大震災を描いた映画『ありがとう』を公開し、赤井英和を主演に迎えました。2009年には『接吻』で第23回高崎映画祭の最優秀作品賞を獲得し、同年には自らの批評集『再履修 とっても恥ずかしゼミナール』も出版しました。2014年には『イヌミチ』を手がけ、映画監督としての表現の幅を広げています。

フィルモグラフィー

長編映画

• - ドレミファ娘の血は騒ぐ（1985年） - 脚本
• - 冷たい血（1997年） - 出演
• - Unloved（2001年） - 監督・脚本
• - ありがとう（2006年） - 監督・脚本
• - 接吻（2008年） - 監督・脚本
• - イヌミチ（2014年） - 監督・編集
• - SYNCHRONIZER（2017年） - 監督・共同脚本
• - 愛のまなざしを（2021年） - 監督・共同脚本

短編映画

• - 宇宙貨物船レムナント6（1996年） - 監督・共同脚本
• - 夜の足跡（2001年） - 監督・脚本
• - 十善戒「真夫婦刑事外伝 逃げ去る不邪見」（2007年） - 監督・脚本・撮影

テレビ作品

• - 極楽ゾンビ（1990年） - 監督
• - 胎児教育（1991年） - 監督・脚本
• - ダムド・ファイル「あのトンネル」（2003年） - 監督・脚本

著作

万田邦敏は映画に関する著作も数多く手がけています。代表的な著作には、単著『再履修 とっても恥ずかしゼミナール』や、共著として参加した『ヴィム・ヴェンダース』や『フランシス・F・コッポラ』などがあります。

結論

万田邦敏は、独自の視点での映画制作を通じて、国内外で高く評価される映画監督です。彼の作品は、その深いテーマ性や人間ドラマにおいて多くの人々に感動を与えています。今後も更なる活躍が期待される才能です。

もう一度検索