ドロテア・ケーリング

ドロテア・ケーリング（1880年7月11日 - 1945年2月13日）は、ドイツ・ケムニッツ出身の女子テニス選手です。彼女は1912年のストックホルムオリンピックで女子シングルス銀メダル、混合ダブルス金メダルを獲得し、ドイツにおける女子テニスのパイオニアとして名を刻みました。「ドラ・ケーリング」とも呼ばれます。

ストックホルム五輪では、通常の屋外テニスに加え、室内テニスも実施されました。ケーリングがメダルを獲得したのは屋外競技です。女子シングルス決勝では、フランスのマルグリット・ブロクディスに4-6, 6-3, 6-4で惜しくも敗れました。しかし、ハインリヒ・ションブルクとの混合ダブルスでは、決勝でスウェーデンのグンナー・セッターウォール＆ジークリット・フィック組を6-4, 6-0で下し、見事金メダルに輝きました。1900年パリ五輪で女性の参加が認められて以来、ドイツ人女性として初のテニス競技でのオリンピックメダル獲得という快挙でした。当時、ケーリングは32歳でした。

ドイツ人選手によるオリンピックテニス競技の金メダルは、1896年アテネ五輪の男子ダブルスでフリードリヒ・トラウンが獲得していますが、彼はイギリス人選手との混合チームでの勝利でした。そのため、ドイツ代表同士のペアによるテニス金メダルは、ケーリングとションブルクのペアが初めてとなります。

引退後、ケーリングはドレスデンでテニスコーチとして活動しました。しかし、第二次世界大戦末期の1945年2月13日、ドレスデン大空襲により64歳で自宅にて生涯を閉じました。

彼女の功績は、ドイツの女子テニス界に大きな影響を与え、後進の育成にも尽力しました。ドロテア・ケーリングは、ドイツテニス史に輝く偉大な選手として、その名が刻まれています。

[外部リンク]
アテネオリンピックテニス・メディアガイド （英語、PDFファイル）
ドロテア・ケーリング - Olympedia

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