ドン・ブージー

ドナルド・R・ブージー：スティール王とアシスト王に輝いた名ポイントガード

ドナルド・R・ブージー（Donald R. Buse, 1950年8月10日 - ）は、アメリカ合衆国出身の元プロバスケットボール選手です。193cmの身長と86kgの体重で、ポイントガードとして活躍しました。

学生時代とプロ入り

インディアナ州ハンティンバーグで育ったブージーは、エヴァンズビル大学に進学し、1971年にはチームをNCAAディビジョンⅡ優勝に導きました。1972年のNBAドラフトでは全体34位でフェニックス・サンズに指名されましたが、入団せず、ABAのインディアナ・ペイサーズでプロとしてのキャリアをスタートさせました。

ABAでの活躍

ブージーは、プロ1年目の1972-73シーズンにペイサーズでABAリーグ優勝を経験しました。4年目の1975-76シーズンには正ポイントガードに昇格し、平均40.2分、8.2アシスト、4.12スティールという驚異的な数字を記録し、アシスト王とスティール王の二冠を達成しました。シーズン平均4.12スティールは、ABA・NBAを含めても歴代最高の記録です。この活躍により、2年連続のオールディフェンシブ1stチームに選出された他、オールスターとオールABA2ndチームにも選ばれました。

シーズン終了後、ABAとNBAが合併し、ブージーはペイサーズの一員としてNBAに移籍しました。

NBAでの活躍

NBA1年目の1976-77シーズン、ブージーは平均8.5アシスト、3.47スティール（NBA史上2位）の成績を残し、再びアシスト王とスティール王の同時受賞を果たしました。また、NBAキャリアで唯一となるオールスターにも出場し、この年から4年連続でオールディフェンシブ1stチームに選出されています。

1977年にフェニックス・サンズに移籍し、1979年にはチームをカンファレンス決勝進出に導きました。1980年に古巣ペイサーズに復帰した後、ポートランド・トレイルブレイザーズやカンザスシティ・キングスを渡り歩き、1985年に現役を引退しました。

成績と評価

ABAとNBAを合算したブージーの成績は、966試合の出場で通算6,890得点、4,425アシスト、1,818スティール（平均7.1得点、4.6アシスト、2.04スティール）でした。ペイサーズで記録した通算1,177スティールは、レジー・ミラーに次ぐ球団史上2位の記録です。

ブージーは、1998年にインディアナ州のバスケットボール殿堂入りを果たしました。

プレースタイル

ブージーは、卓越したボールハンドリングとパスセンス、そしてディフェンス能力を武器に、チームを勝利に導くポイントガードでした。特にスティール能力は群を抜いており、相手のボールを奪い、速攻に繋げるプレーを得意としていました。

まとめ

ドナルド・R・ブージーは、ABAとNBAの両方でアシスト王とスティール王に輝いた、稀代のポイントガードです。彼の記録と功績は、バスケットボール史に永遠に刻まれています。

主な業績

ABA優勝：1回 (1972-73)
ABAアシスト王：1回 (1975-76)
ABAスティール王：1回 (1975-76)
NBAアシスト王：1回 (1976-77)
NBAスティール王：1回 (1976-77)
オールスター出場：1回 (1977)
オールディフェンシブ1stチーム選出：6回 (1976-79, ABA/NBA)
オールABA2ndチーム選出：1回 (1975-76)
* インディアナ州バスケットボール殿堂入り (1998)

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