ナカシマプロペラ

ナカシマプロペラ株式会社の概要

ナカシマプロペラ株式会社（英: Nakashima Propeller Co., Ltd.）は、日本を代表する船舶用推進機器メーカーです。岡山県岡山市東区に本社を構え、船舶用プロペラの分野で世界的なシェアを誇っています。また、同社は海上自衛隊向けの推進機器の製造も行っています。近年では、医療機器分野にも事業を拡大しており、特に人工関節などの製品が注目を集めています。医療関連の事業は、全体の売上の約10%を占めるまでに成長しました。

競艇用プロペラ事業と撤退

同社は、1992年から競艇用プロペラの製造にも乗り出しました。当初はヤマト発動機とシェアを二分し、多くの艇で使用されていました。しかし、プロペラの素材確保が困難になり、2013年8月には競艇用プロペラからの撤退を決定。10月には正式に競技用市場から手を引きました。

会社の沿革

ナカシマプロペラ株式会社は1926年に中島善一によって岡山市下石井に中島鋳造所として創業されました。当初は漁船用プロペラの製造を始めました。その後、1938年には法人化し、合名会社中島鋳造所を設立しました。1948年には中島鋳工業株式会社として新たなスタートを切り、1967年にはナカシマプロペラ株式会社への社名変更が行われました。

さらに1981年には機器設計部門を分社化し、ナカシマエンジニアリング株式会社を設立。1985年にはシステム事業部を分社化し、株式会社システムズナカシマを設立しました。1994年にはメディカル事業部が設立され、2007年にはベトナム現地法人であるNAKASHIMA VIETNAM CO., LTD.の工場が完成し、操業が開始されました。

2008年にはグループ再編が行われ、ナカシマホールディングスが設立されました。メディカル事業部は分社化され、ナカシマメディカル株式会社となりました。2011年にはシンガポールにNAKASHIMA ASIA PACIFIC PTE.LTD.を設立し、東南アジア市場への展開が進みました。さらに2016年には上海にサービス拠点を設立し、さらなる国際展開を図っています。

関係会社の概要

ナカシマプロペラ株式会社は、いくつかの関係会社を有しており、各地域においてプロペラの製造や関連事業を展開しています。ナカシマホールディングス株式会社は持ち株会社として、2008年までのナカシマプロペラの事業を継承しています。ベトナム法人のNakashima Vietnam Co., Ltd.やフィリピン法人のNakashima Philippines Corporationは、各国でのプロペラ製造を行っています。また、シンガポールのNakashima Asia Pacific Pte. Ltd.は東南アジア地域の拠点として重要な役割を果たしています。

帝人ナカシマメディカル株式会社は整形外科向け医療機器の開発と製造を手掛けています。このように、ナカシマプロペラは船舶用プロペラだけでなく、その技術を活かして多様な分野での事業展開を図っている企業です。

結論

ナカシマプロペラ株式会社は、船舶用プロペラのトップメーカーとして、その技術力や市場シェアの大きさで知られています。また、医療機器事業の参入など新たな挑戦を通じて、さらなる成長が期待されており、今後の展開に注目が集まっています。

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