ナタリア・シコレンコ

ナタリア・シコレンコ（Natalya Shikolenko）は、1964年8月1日生まれのベラルーシの陸上競技選手で、やり投を専門としています。彼女は、その輝かしいキャリアの中で、オリンピックでの銀メダル獲得、世界選手権での優勝など、数々の実績を残しました。

初期のキャリアと国際舞台への挑戦

ウズベク共和国のアンディジャン出身のシコレンコは、ソ連代表として1987年の世界選手権に出場しましたが、残念ながら予選で敗退しました。しかし、1990年にはアメリカのシアトルで開催されたグッドウィルゲームズで優勝し、その才能を開花させました。この大会では、妹のタチアナ・シコレンコも2位に入賞し、姉妹揃っての活躍を見せました。1991年の東京世界選手権では11位という結果に終わりました。

バルセロナオリンピックでの惜敗

1992年のバルセロナオリンピックは、ソビエト連邦崩壊後初のオリンピックであり、シコレンコは独立国家共同体（EOC）の代表として出場しました。彼女は1投目に68m26を投げ、一時リードを奪いましたが、ドイツのジルケ・レンクに逆転され、最終投てきでも及ばず、わずか8cm差で銀メダルに終わりました。この惜敗は、彼女にとって大きな悔しさとして残りました。

ベラルーシ代表としての新たなスタートと世界制覇

1993年、シコレンコはベラルーシ代表として新たなスタートを切りました。同年のシュトゥットガルト世界選手権では、妹のタチアナと共に出場し、3位入賞を果たしました。妹のタチアナも4位に入賞し、再び姉妹で世界の舞台で活躍しました。1994年には71m40を投げ、この年の世界ランキング1位を記録しました。

そして、1995年のイェーテボリ世界選手権では、67m52をマークし、2位のルーマニアのフェリシア・ティレアに2m以上の差をつけて見事優勝を果たしました。この勝利は、彼女のキャリアにおけるハイライトの一つとなりました。

アトランタオリンピックと引退

1996年のアトランタオリンピックは、シコレンコにとって最後のオリンピック出場となりました。予選を通過し決勝に進出したものの、決勝では58m54と振るわず、12位に終わりました。この大会を最後に、彼女は現役を引退しました。

主な実績

1992年 バルセロナオリンピック 銀メダル
1995年 世界選手権 金メダル

ナタリア・シコレンコは、その卓越した才能と努力によって、世界の舞台で輝かしい実績を残しました。彼女の功績は、ベラルーシの陸上競技界にとって大きな誇りであり、後進の育成にも貢献しています。

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