ナムコスポーツ

「ナムコスポーツ」は、バンダイナムコエンターテインメント（旧ナムコ）が開発・発売するスポーツゲーム作品中に登場する、架空のスポーツ新聞です。特に、1986年にファミリーコンピュータ向けに発売された野球ゲーム『プロ野球ファミリースタジアム』をはじめとする「ファミスタシリーズ」において、その存在が広く知られています。略称は「ナムスポ」。元々はゲーム内の演出として誕生しましたが、その後はバンダイナムコグループが発行する広告や、ゲーム雑誌の情報コーナーなど、様々な媒体で展開されるようになりました。

ゲームソフトにおける「ナムコスポーツ」

ゲーム内での架空紙としての歴史は、1986年の『プロ野球ファミリースタジアム』創刊に始まります。当初は、当時の家庭用ゲームブランド名にちなみ「ナムコットスポーツ」という紙名でした。ナムコットブランド終了後の1995年より「ナムコスポーツ」に改称。ファミスタシリーズ以外にも、サッカーゲームの「Jリーグサッカー プライムゴールシリーズ」などで発行されています。作品によっては「日刊ナムコスポーツ」の紙名が使われたり、他社版では置き換えられた例もあります。

紙面内容は時代と共に変化し、初期の試合結果・パスワード中心から、『スーパーファミスタ』以降は選手成績が加わり、プレイステーション版「ワールドスタジアムシリーズ」ではパロディ広告なども掲載されるようになります。

バンダイナムコゲームスとなった2006年以降は、『プロ野球 ファミスタオンライン』で「ファミスタスポーツ」、『プロ野球 ファミスタDS』で「ファミスポ」など、新たな紙名が登場しています。

ゲーム内での「ナムコスポーツ」の歴史を振り返ると、1988年には一部を除き一度姿を消しますが、1992年の『スーパーファミスタ』で「なむこっとすぽーつ」として復活。監督コメントや四コマ漫画「野球くん」などが加わります。1995年の『スーパーファミスタ4』で漫画が消え、「本日の格言」などを掲載。1996年の『スーパーファミスタ5』で正式に「ナムコスポーツ」へ改題し、二コマ漫画「魔球くん」が始まります。同年の『ワールドスタジアムEX』では「日刊ナムコスポーツ」となり、保存機能も追加。1997年の『ファミスタ64』ではウェブページ形式で表示されるなど進化を遂げました。2003年の『ファミリースタジアム2003』で再び簡素な表示のみとなりますが、2006年の『プロ野球 熱スタ2006』内「ファミスタモード」で「ナムスポ」として復活しています。

ゲーム雑誌における展開

「ナムコスポーツ」は、ゲーム雑誌『ファミ通PS』創刊号（1996年）より「月刊ナムコスポーツ」として連載が開始され、その後も掲載誌や誌名を変えながら、長期間にわたりナムコ→バンダイナムコゲームスの情報コーナーとして続きました。一度最終回を迎えた後、「復活のナムコスポーツ」として再開。バンダイナムコゲームスへの社名変更に伴い、「バンダイナムコスポーツ」へ改称し、バンダイレーベルの作品も扱うようになりました。連載末期は「バムスポTV」として動画連動企画も行われましたが、2009年に連載終了となりました。

この雑誌連載では、開発者による漫画やコラムなど、様々な企画が掲載されました。

その他の展開と架空新聞の例

ゲームソフトや雑誌連載以外にも、販促チラシとして「ナムコスポーツ」が発行されたり、公式サイト内に情報ポータルサイト「吉乃ひとみのナムコスポーツ」が開設されたりもしました。

「ナムコスポーツ」以外のナムコゲームにも架空新聞は存在し、例えば戦国ゲーム『独眼竜政宗』の「ナムコット新聞」や、麻雀ゲーム『ファミリーマージャンII』の「夕刊ナムコット」、レースゲーム『ファミリーサーキット'91』の「夕刊ナムコ」などがあります。

発行元表示は、ゲーム雑誌では掲載誌の編集部名と共に「ナムコスポーツ新聞社」や「バンダイナムコスポーツ新聞社」と表記されるなど、媒体によって異なりました。

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