ナルコス

ドラマシリーズ『ナルコス』について

『ナルコス』（Narcos）は、アメリカで制作されたドラマシリーズで、Netflixのオリジナル作品です。このシリーズは、コロンビアの麻薬密売組織と、その麻薬取締りに挑むアメリカのDEA（麻薬取締局）捜査官たちの実際の戦いを基にしており、1980年代を舞台にストーリーが展開されます。

制作と配信

『ナルコス』は2015年8月28日にアメリカで初めて配信され、日本ではその後の9月1日にスタートしました。第2シーズンは2016年9月2日から配信され、同年の9月6日には第3シーズンと第4シーズン（新シリーズへと改題）の制作が発表されました。第3シーズンは2017年9月1日に公開され、2018年7月にはシリーズが『ナルコス:メキシコ編』として新たな形で続編が始まることが告知されました。

あらすじ

1980年代以降、アメリカは麻薬の蔓延という深刻な問題に直面しています。麻薬取締局はコロンビアへ捜査官を派遣し、現地政府や軍隊と協力してこの問題の解決に当たりますが、麻薬組織との腐敗関係が障害となることが多いです。

シーズン1

物語は、コロンビアの麻薬密売組織「メデジン・カルテル」を創設したパブロ・エスコバルに焦点を当て、彼がどのようにして麻薬で巨万の富を築き、権力を掌握しようとしたのかを物語ります。シーズン1では1970年代後半から1992年までの彼の人生を追い、DEAの捜査官スティーブ・マーフィーの視点から展開されます。エスコバルはコカインビジネスに手を染め、さらなる拡大を目指すうちに、暴力行為が激化していく様子が描かれます。アメリカ政府はこの事態を受けて特命チームを派遣し、マーフィーは相棒のハビエル・ペーニャと共に組織の崩壊を試みます。

シーズン2

エスコバルが脱獄し、再び暗躍を始める中、アメリカ政府は新たな大使をコロンビアに送り込み、CIAの関与もあって対エスコバル作戦が強化されます。同時に、ペーニャはメデジン・カルテルに代わる新たな勢力であるカリ・カルテルとの連携を図ります。ストーリーは、エスコバルを倒すための複雑な政治的闘争と、彼に敗れた仲間たちが彼を裏切っていく様子を緊迫感を持って描き出します。

シーズン3

メデジン・カルテルが崩壊すると、カリ・カルテルが主導権を握り、ペーニャたちは彼らを新たなターゲットとします。ヒルベルトとミゲルの兄弟によるカリ・カルテルの抗争が描かれ、彼らが政府と癒着し、暴力的な手段に訴えながらも存続を試みる過程が緊張感をもって描写されます。結局、ペーニャのチームはカルテルの実態を暴き、政府との癒着を明るみに出すことに成功しますが、混乱は国内外の政治に影響を及ぼすことになります。

シーズン4 - 新シリーズ『ナルコス:メキシコ編』

シーズン4は、タイトルが改題され『ナルコス:メキシコ編』として新たにスタートしました。この新シリーズでは、舞台がメキシコに移り、1980年代前半から始まる麻薬戦争を描きます。グアダラハラ・カルテルやシナロア・カルテル、フアレス・カルテルなどの抗争を通じて、メキシコ政府とDEAが闘う姿を描写しています。また、新キャストによる新たなドラマが展開されることも魅力の一つです。

キャスト

本シリーズでは多くのキャラクターが登場し、アメリカ人およびコロンビア人の捜査官や麻薬王たちが物語を飾ります。中でもスティーブ・マーフィーとハビエル・ペーニャは、シリーズを通じて重要な役割を果たします。彼らの視点から麻薬戦争のリアリティを感じ取ることができます。

『ナルコス』はそのリアルな描写と緊迫感あふれるストーリーが観る者を引き込み、多くの賞賛を受けて普通のドラマとは一線を画す存在となっています。

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