ナンダウンミャー

ナンダウンミャー - パガン王朝の8代国王

ナンダウンミャー（1175年2月4日 - 1235年7月19日）は、ビルマ（現ミャンマー）のパガン王朝第8代国王であり、その在位期間は1211年8月18日から1235年7月19日までです。彼は前の国王であるナラパティシードゥーの息子で、正式な名前はシュリー・トリバワナ・アーディトラ・パワラ・ダンマラージャといいます。また、ビルマ語の歴史記録には彼の名前はティロミンローと表記されることもあり、別の資料ではオウサナーと記載されることもあります。

生涯と即位の背景

ナンダウンミャーの即位前はゼヤテインカと呼ばれていました。祖母の低い身分を持つ母より生まれた彼は、国王ナラパティシードゥーが病気にかかった際、母親の献身的な看病に心を打たれ、末子の彼を王位の後継者に指名したのです。この一連の出来事が、彼の母から「ナンダウンミャー」と名付けられた背景にあると言われています。

彼が王位につく際には、母親が王位継承を認めるように宮廷の他の者たちに懇願したことが影響し、彼の名がその意味を持つようになりました。

政治スタイルと宗教への関心

ナンダウンミャーは、政治よりも宗教的な事柄に多くの関心を寄せました。彼自身が政治に深く関与することは少なく、主に4人の兄たちが合議に基づいて政務を行い、彼に代わって国の運営を進めていました。この合議制の統治は、ビルマの後の王朝においても受け継がれ、国務院（ルットウ・ヨン）として行政を担う議会へと発展していきます。ルットウ・ヨンはイギリスの植民地化まで続く重要な組織でした。

彼の治世における施行された法令は、「ナンダウンミャー王のピャトン」と名付けられ、特に寺院などが享受する免税地の拡大に伴って、税制に変化がもたらされたことも特徴的です。ただし、これにより税収の減少が問題となり、王子2名と大臣4名から成る宗教用地調査委員会が設けられ、減収対策が試みられました。

宗教的貢献と寺院建立

ナンダウンミャーの治世下では、多くの仏教寺院が建立されました。特に注目すべきは、ブッダガヤの寺院を模倣したパガン郊外のマハボディ大菩提寺です。この寺院は、仏教文化の象徴として知られています。また、彼の治世の終わりによってビルマ王朝最後の大寺院に数えられるティロミンロ寺院も建立されました。

これらの寺院は、ナンダウンミャーが仏教を重んじたことを象徴しています。彼の在位中に推進された限界にて残した功績は、今日のミャンマーの歴史や文化においても非常に重要なものと評価されています。彼の治世は、ビルマの歴史における重要な一時期として語り継がれています。

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