ニセフォール・ソグロ

ニセフォール・デュドネ・ソグロ：ベナンの政治家

ニセフォール・デュドネ・ソグロ（Nicéphore Dieudonné Soglo, 1934年11月29日 - ）は、ベナンの政治家です。彼は、首相（1990年 - 1991年）、大統領（1991年 - 1996年）、そしてコトヌー市長（2003年 - 2015年）を歴任しました。

生い立ちと初期の経歴

ソグロは、フランス領トーゴのバドゥーで生まれました。パリ大学で法学と経済学を学び、ベナン（当時のダホメ）に帰国後、叔父であるクリストファ・ソグロ大統領の下で会計検査官を務めました。その後、スル・ミガン・アピティ政権下でも引き続き財政に関わりました。

1972年にマチュー・ケレクによるクーデターが起こると、ソグロはベナンを離れ、国際通貨基金（IMF）と世界銀行に勤務しました。

民主化と首相就任

1980年代末、ケレク政権は経済運営の失敗から国民の不満が高まりました。1990年2月、国民会議で複数政党制の導入と民主化移行政府の設立が決定され、帰国していたソグロが首相に選出されました。

大統領として

1991年の大統領選挙で、ソグロはマチュー・ケレクを破り、大統領に就任しました。大統領として、ソグロはIMF主導の構造調整政策を導入し、経済再建に取り組みました。その結果、ソグロ政権下では年平均6%の経済成長を記録しましたが、緊縮財政は国民に負担を強いることになり、国内の不満が高まりました。

大統領退任後

1996年の大統領選挙で、ソグロはケレクに敗れ、下野しました。選挙の不正を訴えましたが、最高裁判所によって訴えは退けられました。2001年の大統領選挙にも再び立候補しましたが、ケレクに敗れました。また、憲法の規定により、70歳以上の者は立候補できないため、2006年の大統領選挙には立候補できませんでした。

コトヌー市長として

2002年、ソグロはベナン最大の都市であるコトヌーの市長選挙に立候補し、当選しました。2003年からコトヌー市長として市政を運営し、2008年の選挙でも再選されました。2015年に市長を退任し、後任は息子のレアディ・ソグロが務めました。

ニセフォール・ソグロは、ベナンの政治において重要な役割を果たした人物であり、その政策とリーダーシップは、ベナンの歴史に深く刻まれています。

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