ニック・キンガム

ニコラス・ゴードン・キンガムについて

ニコラス・ゴードン・キンガム（Nicholas Gordon Kingham）は1991年11月8日にアメリカのテキサス州ヒューストンに生まれた元プロ野球選手で、主に投手として活躍しました。右投右打の選手であり、CPBL（中華職業棒球大聯盟）では「金安」という名前で知られています。彼の野球キャリアは多岐にわたり、メジャーリーグ（MLB）から韓国プロ野球、さらには台湾リーグにまで及びます。

経歴

プロ入りとパイレーツ時代

キンガムは2010年のMLBドラフトでピッツバーグ・パイレーツに4巡目（全体117位）で指名され、プロの道へ進みました。プロ入り早々、ルーキー級のガルフ・コーストリーグ・パイレーツで2試合に登板し、プロデビューを果たしました。続く2011年にはA-級のステート・カレッジ・スパイクスでプレーし、15試合に先発登板、6勝2敗、防御率2.15という優れた成績を残しました。

2012年にはA級ウェストバージニア・パワーに移り、27試合に先発し6勝8敗、防御率4.37と成績を残し、翌2013年にA+級ブレイデントン・マローダーズとAA級アルトゥーナ・カーブでの合計27試合に登板し9勝6敗、防御率2.89、144奪三振と大きな成長を遂げました。

2014年から2015年にかけては、AA級アルトゥーナとAAA級インディアナポリス・インディアンズでプレー。2016年も複数のリーグでプレーし続け、2017年には最終的にA+級ブレイデントンとAAA級インディアポリスで10勝6敗、防御率3.95を記録しました。

メジャー昇格

2018年に入ると、開幕をAAA級インディアポリスで迎えたキンガムは、4月27日にメジャー初昇格を果たしました。その試合はセントルイス・カージナルスとの対戦で、7回を無失点に抑え、メジャー初勝利を達成します。その年は18試合に登板し、成績は5勝7敗、防御率5.21というものでした。しかし、2019年6月にはDFA（指名解除）に。

ブルージェイズ時代

同年6月、キンガムはトロント・ブルージェイズに金銭トレードで移籍しました。ブレイデントン時代と同様、移籍後も安定したパフォーマンスが求められましたが、7月にはDFAにかかり、マイナー契約を経て再びメジャー契約を結びましたが、再度DFAされ、最終的に自由契約となります。

海外での挑戦

2019年11月には韓国プロ野球のSKワイバーンズと契約。同時期に肘の故障に悩まされ、シーズンの大半を棒に振ることになります。2021年にはKBO初勝利を挙げますが、その後再び故障が続き、2022年までに不完全燃焼の感が否めませんでした。

2023年にはメキシカンリーグのメキシコシティ・レッドデビルズに契約し、しかし短期間で解雇されます。その後、中信兄弟との契約を結びましたが、7月には現役引退を決意し、帰国することとなります。

家族

キンガムの家族にはプロ野球選手としての道を歩む弟、ノーラン・キンガムがいます。彼はテキサス大学オースティン校在学中にMLBドラフトでアトランタ・ブレーブスから指名を受け、プロ入りを果たしています。

キンガムの歩みは波乱万丈でありましたが、彼の努力と挑戦は多くのファンに希望と刺激を与えたことでしょう。彼の経歴は今後の若き選手たちにとって、強い指標となるに違いありません。

もう一度検索