ニック・メイスンズ・ソーサーフル・オブ・シークレッツ

ニック・メイスンズ・ソーサーフル・オブ・シークレッツは、ピンク・フロイドのドラマーであるニック・メイスンが中心となり2018年に結成された音楽プロジェクトです。

プロジェクトの概要

バンド名は、ピンク・フロイドの2枚目のアルバム『A Saucerful Of Secrets（邦題：神秘）』に由来しています。このプロジェクトは、ピンク・フロイドのサイケデリック・ロック時代、具体的にはデビューアルバム『夜明けの口笛吹き』から『おせっかい』までの楽曲をライブで演奏することを目的としています。特筆すべきは、これらの楽曲の中には、ピンク・フロイド自身が当時ライブで演奏していなかったものも含まれている点です。

メンバー構成

ニック・メイスン (Nick Mason)：ドラム、ゴング、ベル、パーカッション担当。ピンク・フロイドの創設メンバーであり、中心人物。
ガイ・プラット (Guy Pratt)：ボーカル、ベース担当。ロジャー・ウォーターズ脱退後のデヴィッド・ギルモア率いるピンク・フロイドで、サポートベーシストとしてライブに参加していました。
ゲイリー・ケンプ (Gary Kemp)：ギター、ボーカル担当。1980年代にニュー・ロマンティックの代表格として知られたバンド、スパンダー・バレエのギタリスト。
リー・ハリス (Lee Harris)：ギター、バック・ボーカル担当。トーク・トークやザ・ブロックヘッズといったバンドでの活動歴があります。
ドム・ベッケン (Dom Beken)：キーボード、プログラミング、バック・ボーカル担当。ガイ・プラットとの交流も深く、トランジット・キングスでも活動を共にしています。

演奏される楽曲

ニック・メイスンズ・ソーサーフル・オブ・シークレッツのライブでは、「Interstellar Overdrive」「Astronomy Domine」「Set the Controls for the Heart of the Sun」といった、初期ピンク・フロイドの代表的なサイケデリック・ナンバーが演奏されます。これらの楽曲は、当時の実験的なサウンドや、空間的な広がりを感じさせる独特の雰囲気を再現しており、観客をタイムスリップさせるような感覚を味わえます。長尺のインストゥルメンタル・パートや、即興演奏も多く盛り込まれており、毎回異なるライブ体験ができるのも魅力です。

ライブ・アット・ザ・ラウンドハウス

2020年には、ライブ・アルバム『Live At The Roundhouse』がリリースされました。このアルバムは、ロンドンの歴史的なライブ会場であるラウンドハウスでの公演を収録したもので、彼らのライブパフォーマンスの熱量と、初期ピンク・フロイドへの愛情が伝わってくる作品となっています。

まとめ

ニック・メイスンズ・ソーサーフル・オブ・シークレッツは、単なるトリビュートバンドではありません。ニック・メイスン自身が、ピンク・フロイドの初期の楽曲に再び光を当て、その魅力を現代に伝えることを目的とした、情熱的なプロジェクトです。ピンク・フロイドのファンはもちろん、サイケデリック・ロックやプログレッシブ・ロックに興味のある方にも、ぜひ体験していただきたい音楽体験です。

ディスコグラフィー

ライヴ・アット・ザ・ラウンドハウス (2020年)

外部リンク

* 公式ウェブサイト

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