ニッケルオデオン (映画)

ニッケルオデオン

『ニッケルオデオン』（原題：Nickelodeon）は、1976年に公開されたアメリカの映画で、監督はピーター・ボグダノヴィッチが務めました。この作品は、ライアン・オニールとテータム・オニールという父娘の俳優が再び共演することで話題を集めました。映画は、20世紀初頭のアメリカにおける映画業界の内部事情をユーモアを交えて描いたものです。

概要

「ニッケルオデオン」という名称は、当時のアメリカで流行した5セントの入場料が必要な小規模映画館を指しており、この名称はニッケル硬貨とギリシャ語の「オデオン（劇場）」を組み合わせた造語です。映画の舞台は1910年のシカゴから始まり、若き弁護士レオ・ハリガンが新たな冒険に挑む姿が描かれています。

あらすじ

物語は、シカゴにいる若手弁護士のレオ・ハリガンが映画会社キネグラフ社で働くことになったところから始まります。映画業界では大手と独立系の映画会社が激しい競争を繰り広げており、レオはその中で生き残りをかけた挑戦に臨むこととなります。

映画の撮影現場へ向かう汽車の中で、レオは美しい女優キャスリーンに出会い、恋に落ちます。キャスリーンはニューヨークの衣装屋バックとも接触し、複雑な人間関係が展開されます。撮影現場に到着したレオは、無愛想な少女アリスと出会いますが、彼女も映画制作の一環に関与することになります。レオはバックにスターの資質を見出し、彼を主役、キャスリーンをヒロイン、そしてアリスをアイデア係として映画を製作することに決定します。

意気に満ちて、自分たちの作品を観るためにロサンゼルスへ向かうレオたちでしたが、映画が制作会社によって無惨に改変されてしまうことに直面します。レオは怒りに燃え、自らの手で映画を作り直さずにはいられないと誓います。しかし、ある日彼らはD・W・グリフィス監督の名作『國民の創生』のプレミア上映を観ることになり、その圧倒的なクオリティに衝撃を受け、さらなる試練が待ち受けることとなります。

キャスト

本作には多くの魅力的なキャストが登場します。レオ役にはライアン・オニール、バック役にバート・レイノルズ、キャスリーン役にジェーン・ヒッチコック、そしてアリス役にはテータム・オニールが扮しています。また、H・H・コッブ役にはブライアン・キース、マーティ・リーヴス役にはステラ・スティーヴンス、フランクリン・フランク役にはジョン・リッター、ベイリフ役にはブライオン・ジェームズ、レジナルド・キングズリー役にはジョージ・ゲインズが出演しています。

まとめ

『ニッケルオデオン』は、映画撮影の舞台裏や人間ドラマ、業界の競争などが巧みに描かれた作品であり、当時の映画界の雰囲気を楽しむことができます。レオの挑戦と恋、ご縁による結びつきが確認できるこの作品は、映画の魅力を再発見させてくれることでしょう。

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