テータム・オニール

テータム・オニール（本名：Tatum Beatrice O'Neal）は、1963年 11月5日生まれのアメリカの女優です。彼女の出身地はカリフォルニア州ロサンゼルスで、芸能一家に生まれ育ちました。父親は俳優のライアン・オニール、母親は女優のジョアンナ・ムーアです。1967年に両親が離婚し、その後母親と暮らしていましたが、7歳の時に父親の元に戻ります。彼女には俳優の弟、グリフィン・オニールもいます。

来歴

テータムは、9歳の時に父親と共に映画『ペーパー・ムーン』に出演しました。この作品での演技が評価され、最年少（10歳）でアカデミー助演女優賞を受賞します。その後、彼女はシャーリー・テンプルの再来とされるほどの人気を博し、1976年には『がんばれ! ベアーズ』で最も稼ぎ出す子役として知られていました。しかし、その後は目立った役に恵まれず、徐々にスクリーンから遠ざかることになりました。

近年ではテレビドラマ『セックス・アンド・ザ・シティ』や『LAW & ORDER』などに出演し、リアリティ番組『ダンシング・ウィズ・ザ・スターズ』にも参加しました。2002年には映画『The Scoundrel's Wife』でサンディエゴ映画祭の主演女優賞を受賞し、役者としての存在感を再び示しました。

私生活

テータムの私生活は波乱に満ちています。1970年代には、音楽の歌手マイケル・ジャクソンとの交際が報じられました。1986年にはテニス選手のジョン・マッケンローと結婚し、子供を3人授かりますが、1992年に別居し、1994年に離婚。離婚後、テータムはヘロイン中毒に苦しむことになります。彼女の薬物使用は、子供たちの養育権を父親に与える原因となりました。

2004年に発表した自伝では、両親からの虐待や、父親のドラッグ売人からの性的虐待、子役時代の自殺未遂、そして不幸な結婚生活について赤裸々に語りました。この自伝は多くの読者に支持され、ベストセラーとなりました。

また、2008年にはニューヨークでコカインを購入しようとした疑いで逮捕され、有罪判決を受けて罰金を科せられました。2011年にはリアリティ番組『Ryan and Tatum: The O'Neals』が制作され、父ライアンとの関係が描かれましたが、元夫や子供たちは関わることを拒否しました。これに関連して再度自伝を出版し、家族の複雑な関係を描写しました。

彼女の長男ケヴィンは、薬物問題を抱えた自身と母親の経験を踏まえ、祖母に関する小説を執筆し、高く評価される結果となっています。

主な出演作品

- ペーパー・ムーン (1973)
- がんばれ! ベアーズ (1976)
- ニッケルオデオン (1976)
- インターナショナル・ベルベット (1978)
- リトル・ダーリング (1980)
- バスキア (1996)
- ランナウェイズ (2010)
- マイ・ファニー・レディ (2014)
- ドール・メーカー (2017)

彼女の名前は、日本のロックバンド、スピッツのアルバム『スーベニア』に収録されている曲タイトルにも使われています。テータム・オニールの人生とキャリアは、映画界での輝かしい業績と同時に、個人としての試練に満ちたものであったと言えるでしょう。

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